取り扱った遺体3320体 直近10年間で2023年が最多に 群馬県警

 変死や事件性が疑われるなどとして、群馬県警が2023年に取り扱った遺体は3320体(前年比89体増)で、直近10年間で最も多かったことが15日までに、県警のまとめで分かった。事件性を調べたり、死因を特定したりするための解剖は164体で、14年から1.9倍に増えた。

 県警捜査1課によると、3320体のうち2505体(75%)が65歳以上だった。このうち2218体の死因は病死。全世代でも死因の約8割は心疾患などの病死だった。新型コロナウイルスに感染していた遺体は40体だった。

 解剖数は前年比で24体増えた。事件性が疑われ、裁判所の令状に基づいた司法解剖は135体、死因の特定などが目的の死因・身元調査法に基づく解剖は29体だった。解剖率は直近10年間で最も高い4.9%だった。

 検視官が現場に立ち会った臨場率は84.8%(前年比2ポイント減)と6年連続で下がった。臨場数は前年から10体増えて2815体だったものの、取り扱う遺体の総数が増えたことが原因。現場の警察官から届いた遺体の画像や情報から、検視官が臨場の必要性を判断。犯罪の見落としを防いでいるという。

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