OKUMA DRONE、複数ドローンでの3Dマッピング測量実験を帰還困難区域で初実施。除染作業、低リスクで効率的に

同実験は、ドローンによる効率的で安全な測量作業を実現すべく、複数のドローンの同時運航を遠隔操作できる当社開発の一元航行管理システムの効果を検証することを目的としている。

ドローン測量により大熊町および福島県浜通り地域の放射能未除染区域の課題を解決

福島第一原子力発電所事故以降、福島県浜通り地域では、政府の方針に基づき、住民の帰還と生活再建に向けた除染作業が進行中であり、今後、特定帰還居住区域においても除染作業が進められている

これまでの人力による測量では、作業に多くの時間を要し、作業員の被ばくリスクという課題があった。OKUMA DRONEは、これらの問題に対処するため、複数ドローン同時航行による測量技術を開発。人の安全を確保しつつ、より迅速かつ正確なデータ収集を実現する。

今回の実証実験では、特殊カメラを搭載した複数のドローンで当該地域を上空から撮影する。そして、撮影したデータを3Dマッピングソフトウェアで3Dマップ化する。この結果、人が地上を歩いて測量する従来の方法より、所要時間および費用の両面において効率良く測量を行うことが可能になり、今後、帰還困難区域の除染作業の効率化が期待できるという。

測量実験の概要

同実証実験は、福島県大熊町の特定帰還居住区域内にある宅地や建造物等の3Dマッピング測量において複数ドローンを用いた同時運航及び一元管理システムの試験運用を目的としている。

OKUMA DRONE株式会社代表の李顕一氏は、次のようにコメントしている。

李氏:我々が現在開発を進めている水素燃料ドローンは航続範囲が大幅に広がるため、今回の実証実験のような広範囲の飛行が必要とされる分野で期待されていますが、実用化には様々な課題があります。我々はその課題をひとつひとつクリアすることで、水素社会を実現して行きたいと考えています。

同実証実験を通じて、OKUMA DRONEは大熊町の未除染区域の安全な調査及び復興作業に貢献することを目指すとしている。また、福島県の復興支援のみならず、世界中の環境保護と安全確保に貢献する技術を提供し続ける方針だ。

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