自殺の中3男子遺族が鹿児島市を損賠提訴 市は応訴の意向「理由は公判で主張」

 鹿児島市の公立中学3年の男子生徒=当時(15)=が2018年9月に自殺し、生徒の遺族が市に約6580万円の損害賠償を求めて鹿児島地裁に提訴した件で、市は16日、応訴する意向を市議会市民文教委員会で明らかにした。理由については「公判の中で主張していきたい」としている。第1回口頭弁論は3月に予定されている。

 市によると、訴状は1月に同地裁から届いた。庁内や弁護士などと相談して、裁判で争うことを決めた。遺族側は昨年12月14日に訴状を提出していた。

 訴状などによると、生徒は夏休みの宿題が未提出だったことについて、担任の女性教諭から怒鳴られるなどして涙を流した。その後、自宅で自殺しているのを家族が見つけた。遺族側は、指導内容が不適切で、教諭は不適切な指導を行えば生徒を精神的に強く追い込む可能性があることを認識できたなどと訴えている。

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