インテルと2029年まで契約延長合意のバレッラ「マンチェスター・Cからの打診に“No grazie”」伊紙が移籍市場の舞台裏明かす

インテル・ミラノのイタリア代表MFニコロ・バレッラが、2026年まで結んでいる契約を29年まで延長する。すでに口頭合意に達しており、後は書面での正式契約をかわす段階だという。伊紙『Gazzetta dello Sport』が伝えた。

バレッラは欧州でも屈指のセントラルMF。ボールを扱う技術、インテリジェンスなどの能力に秀でた完成度の高い万能型として知られている。サッカーセンスに溢れるインテルの副キャプテンを巡っては、23年の夏にマンチェスター・シティが獲得に向けた情報提供を打診をしていたと、同紙が明かした。

「23年夏の移籍市場が閉まる直前、ウェストハムのルーカス・パケタの獲得交渉が失敗に終わったことを受け、新たなMFを探しているマンチェスター・シティが正式にインテルのドアをノックし、バレッラに関する情報を求めた」

マンチェスター・Cの打診に対して、バレッラの返事は「No grazie(いいえ、結構です)」。「鉄の意思」を持って、こう断ったという。シモーネ・インザーギ監督、ジュゼッペ・マロッタCEO、スティーブン・チャン会長の誰もがバレッラをラウタロ・マルティネスと並ぶチームの中心と見なしており、本人も愛着を持つインテルの象徴という立場に不満はない。
「29年まで契約を延長するのは、本人とクラブがそれぞれの愛を証明する約束だ。新契約でバレッラの年俸は、現行の450万ユーロ(約7億2000万円)+ボーナスから、ボーナス込みで最大700万ユーロ(約11億2000万円)まで上昇する予定だ」

この額はセリエAにおけるイタリア人の最高額になる。また、チャンピオンズリーグやクラブワールドカップなどの国際大会に出場して勝つごとに、パフォーマンスボーナスも生じるという。

バレッラを巡っては近年、マンチェスター・Cやマンチェスター・ユナイテッド、チェルシー、リバプール、トッテナム、ニューカッスルなどが獲得を狙っているという噂があった。それでも“インテリスタ(インテル・ファンの総称)”のバレッラがミラノから離れることはなかった。

熱狂的なインテル・サポーターが集うサン・シーロ・スタジアムのクルバ・ノルド(北側ゴール裏スタンド)に、ある時このような横断幕が掲げられた。「(バレッラは)生まれながらのインテリスタ。現在も未来も、アンタッチャブル」。29年まで契約を延長するバレッラに、もはやどのクラブも手は出せない。

構成●THE DIGEST編集部

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