滋賀の季刊誌「湖国と文化」冬号が「紫式部」を特集 カラーグラビアは水辺の風景

季刊誌「湖国と文化」冬号

 滋賀の文化や歴史に関する情報を発信するびわ湖芸術文化財団の季刊誌「湖国と文化」冬号(186号)が発刊された。

 特集は「紫式部と近江~物語の誕生」。源氏物語の起筆伝説が残る石山寺で紡がれ続ける物語への憧れについて、座主の鷲尾龍華さんが数々の寺宝のカラー写真とともに紹介する。詩人や国文学者ら多彩な執筆陣が石山寺縁起絵巻の成立と背景、紫式部集、紫式部と藤原道長などさまざなテーマで解説する。

 カラーグラビアは琵琶湖や内湖に広がるヨシ刈りと変化する水辺の風景を、また湖国の食文化企画「食まなび館へようこそ!」で県内各地や全国のお雑煮を取り上げ、豊かなバリエーションと魅力を伝える。

 三宅貴江編集長による大型インタビュー「湖(うみ)と生きる」は木工芸作家の宮本貞治さんが登場。県内2人目の重要無形文化財保持者(人間国宝)になった自身の70年の歩みを通して創作の喜びと深さを語りかける。

 他に地域の話題や単発企画、県内の文化イベント関連情報なども従来通り、ふんだんに盛り込んだ。

 660円。県内の主要な書店で販売している。問い合わせは編集室077(523)7146。

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