栃木市養豚場で県内5例目の「豚熱」発生 16日夜から約1100頭を殺処分 福田知事が臨時会見

 福田富一知事は16日午後6時半から臨時の会見を開いて、栃木市の養豚場で豚熱の発生が確認されたと発表しました。

 県によりますと、子豚が餌を残したり衰弱して死亡したりするなど、いつもとは違った様子が見られると通報があり県で立ち入り検査を実施。16日の国の遺伝子解析で「陽性」だとわかりました。県内で豚熱が発生するのはおととし7月以来5例目です。

 豚熱が発生した養豚場では約1千100頭を飼育していて、16日から殺処分を行います。また、県の食肉センターに出荷された26頭についても処分します。

 この養豚場は、去年(2023年)12月の県の検査でも管理基準を満たしていたほか、子豚用のワクチンも今月(2月)7日に接種させていたということです。

 10キロ以内に複数の養豚場がありますが異常はなく、18日までに行われる国の立ち入り検査で感染の原因や経路などを調査します。

 豚熱はブタやイノシシだけに感染するもので、人間に感染することはありません。また、感染したブタの肉が市場に出回ることもありません。

 殺処分や消毒などの作業には2週間ほどかかる予定で、県では消毒ポイントを設置するなどして感染の拡大防止に努めていく方針です。

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