渋滞緩和し観桜会円滑に 空き駐車場提供呼びかけ ネット予約サービスも導入 官民で対応

毎年課題となっている観桜会場周辺の渋滞。二つの取り組みを説明してくれた高村課長は、課題解消を目指して取り組みの周知、協力を呼びかけた

上越市の高田城址公園観桜会(3月29日~4月14日)を見据え、期間中の周辺道路の交通渋滞緩和について、同観桜会事務局と高田河川国道事務所などが「渋滞対策プロジェクト」に取り組んでいる。インターネットによる駐車場予約サービスや空き駐車場の貸し出しに協力を呼びかける。

同観桜会には県内外から車で来場する人が多く、毎年、会場周辺の駐車場不足とそれに伴う交通渋滞、違法駐車が課題となっている。対策に取り組む高田河川国道事務所は上越市、上越観光コンベンション協会などと協議する中で、駐車場予約システムの開発、運営を行う軒先パーキング(本社・東京都)に協力を呼びかけ、プロジェクトを立ち上げた。

「インターネットによる駐車場予約サービス」は、有料の臨時駐車場となる上越南消防署(50台)の利用をネットで事前予約、決済形式とする(現金支払い不可)。実施期間は観桜会期間中の土日の午前8時30分から同10時45分、午前11時から午後2時45分、午後3時から同6時45分、午後7時から同9時30分までのいずれかの時間帯を選ぶ。1台当たり2000円。

「空き駐車場の貸し出し」は、高田城址公園周辺の住民、事業所などを対象に、観桜会期間中の駐車場や空き地の提供を呼びかける。1台分や駐車場の一部のみ貸し出し、時間帯指定も可能。1日で1台当たり1000~3000円の売り上げが期待できるという。貸し出しには軒先パーキングへのウェブ登録や貸し出し審査などが必要。登録された駐車場は同社ホームページで確認できる。

高田河川国道事務所調査第2課の高村直樹課長によると、軒先パーキングは長岡、柏崎両市の花火大会でも駐車場貸し出しの実績があり、駐車場トラブルや渋滞緩和の効果も出ているという。成果次第で次回以降の観桜会でも活用を検討するとしており、「初めての試みだが、取り組みを広げて快適な花見につなげていきたい。周知、広報で利用を呼びかけてほしい」と話した。

「駐車場予約サービス」は3月15日から4月14日まで、軒先パーキングのホームページで予約を受け付ける。「駐車場貸し出し」は4月10日まで、問い合わせは同社(電03・6869・3033)へ。

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