青森ワッツ 高原HCを解任/「規律乱す行為」確認/プロバスケB2

 プロバスケットボールBリーグ2部(B2)東地区の青森ワッツは16日、高原純平ヘッドコーチ(43)=HC=との契約を14日付で解除したと発表した。同地区3位と好調なシーズン途中での解任は異例。クラブの規律を乱す行為が確認されたとして「ヘッドコーチ契約書における禁止事項への抵触」を理由としている。

 高原HC解任の責任を取り、北谷稔行社長兼ゼネラルマネジャー(43)=GM=がGM職を辞任。後任HCには大島洋介チームアドバイザー(47)が就く。今季からチームアドバイザーを務めるマーカス・ムーア氏(43)がスーパーバイジングコーチに昇格し、17日のホーム戦から指揮を執る。

 高原氏は北海道出身。群馬クレインサンダーズのアシスタントコーチや越谷アルファーズHCなどを経て2022年にワッツのHCに就任し、今シーズンが2季目。昨季は2季連続最下位だったチームを同リーグ発足後初のプレーオフ(PO)に導いた。今季も前節まで21勝18敗の成績で、PO出場圏内の東地区3位につけていた。

 北谷社長によると、今年に入ってから禁止事項に触れる可能性がある行為が見受けられ、13日に高原氏にヒアリングを実施し、解任に至った。違法行為ではないという。北谷社長は「ワッツを立て直し、昨季はPOに導いてくれた。感謝の気持ちしかない。自分たちも前に進んでいくしかない」と語った。

▼前に進むしかない/北谷社長一問一答

 北谷社長との一問一答は次の通り。

 -解任理由と今の心境は。

 「詳細は第三者に漏らせないという契約を結んでいるのでどこにも話せない。ただ、自分を信じてワッツに来てくれたことに感謝だし、何をしてるんだという思いもある。またどこかで一緒にやれたらなと思っている」

 -高原氏はどんな言葉を。

 「ワッツでやれて良かった、ありがとうと。昨季は選手、ブースターのみんながついてきてくれて、厳しい状態からPOに出られて感謝していた」

 -チームへの影響は。

 「少なからずある。ただチームはPOで勝つというぶれない目標がある。選手たちも空元気かもしれないけれどいい雰囲気でやれている。チーム、残りのスタッフを信じて頑張っていきたい」

 -自身もGMを辞任。

 「自分が選んできた選手、HCがシーズン途中で抜けることはなかなかない。しっかりトップとして責任を取るべきと自分から退任を申し出た」

 -ブースターへ。

 「気持ちの上げ下げがあるシーズンで本当に申し訳ない。ただ、チームは常にブースターや勝つことだけを考えている。今は前に進むしかない。引き続き応援してほしい」

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