週明けは2月らしからぬ長雨 例年より早い菜種梅雨か 西~東日本は大雨のおそれも

 週明け19日(月)以降は、日本付近に前線が停滞するため2月らしからぬ長雨になる見通し。今シーズンは例年より早い「菜種梅雨(なたねづゆ)」の訪れとなりそうだ。なお、20日(火)から22日(木)ごろは西日本や東日本の太平洋側を中心に雨足が強まるおそれがある。

菜種梅雨とは

菜の花 2023年3月21日 東京都渋谷区にて撮影 提供=気象予報士 鈴木悠

 菜の花の咲くころ、だいたい3月から4月にかけて雨が続き、まるで梅雨のような天気になることを「菜種梅雨」と呼ぶことがある。これは冬に勢力を強めていた大陸の高気圧が弱まり、代わって南からの暖かい高気圧が勢力を強めることで、その空気の境目に前線ができて長雨を降らせる仕組みだ。つまり、冬から春へと移ろう時季に長く降る雨のことを見頃の花にちなんで「菜種梅雨」と呼ぶ。

来週は前線停滞 西~東日本中心に長雨に

 ただ、今シーズンはまだ2月だというのに、早くも菜種梅雨のような長雨が訪れそうだ。週明け19日(月)以降は日本付近に前線が停滞し、西日本から東日本を中心に雨が降ったりやんだりの天気が続きそう。

 特に20日(火)から22日(木)ごろは前線に向かって湿った空気が流れ込みやすく、西日本や東日本の太平洋側を中心に雨足が強まり、大雨となるおそれがある。
 東京都心では1年の中で2月が最も月平均降水量が少ないため、今シーズンの2月は異例の長雨や大雨となる可能性がある。

春と冬の空気入れ替え激しく 寒暖差かなり大

 また、前線の位置が日本の北や南に移動することで冬と春の空気が入れ替わり、この先は気温の変化が非常に大きくなる見通し。東京都心の最高気温は、20日(火)は22℃と5月上旬並みでゴールデンウィークのころのような暖かさが予想されているが、22日(木)や23日(金・祝)は10℃に届かず真冬のような寒さが戻りそう。

 この先は雨の降り方に加え、激しい寒暖差で体調を崩さないよう気を付けて過ごしたい。

(気象予報士・鈴木悠)

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