別メニューで調整中のオリックス宇田川優希。現在はノースローも「いい感覚で投げられるようにフォーム作りに力を入れている」【オリ熱スタイル'24】

宮崎・清武総合運動公園で春季キャンプを行なっているオリックス。4連覇に向けて育成も含めた全選手が厳しい練習に励んでいる。しかし、一昨年、昨年と中継ぎで活躍した宇田川優希は、上半身のコンディション不良により初日から別メニュー。昨年はキャンプ初日に体重が増えていることを中嶋聡監督に指摘されるなど、WBC出場もあって難しい調整だっただけに、今年は「体重には気をつけたい」と話していた。体重は特に変わった印象はないものの、上半身のコンディションに問題があるようだ。

別メニューになっている宇田川だが「まず昨年、投球フォームの部分で、わからなくなったりとかあったので。WBCもありましたし、そういう部分でいろいろと狂った部分もあって、今は投げられないんですけど、ウエイトも出来てますし、投げられるようになった時にいい感覚で投げられるようにフォーム作りに力を入れている」とそうで、上半身は肩の調子がまだ万全ではないという。現在は「ノースローなんですけど、肩甲骨を動かす意味で10球ほど投げている」と本人もブルペンで肩甲骨を動かしながらフォームを確認している。

回復の目処については「いや、まだそのまま宮崎の病院で治療しながらなんで、この前もMRI撮って、どれぐらいで投げられるようになるかっていうのは、まだ決まってはないんですけど、昨年よりは、全然、痛みもだいぶ楽になってる。自分の感覚ではもうじき、キャッチボール出来るかな」と話しており、キャンプ中にはブルペンに入るところまで回復することを期待したい。また好調というウエイトは「下半身は、シーズン中にやってきたのをそのまま今やってて。上半身は、まあ今、肩とかが悪いので、肩に負担をかけないように、後ろの筋肉とかを鍛えている」と今は出来ることを最大限にやろうと、肩を気遣いながら練習に励んでいるという。

肩の痛みは昨年の7月ぐらいからあったようで「昨年の途中に疲れが出てきて、やっぱりフォームがどんどん崩れてきたので。その疲れない体というか、昨年は1年間通して、一軍で投げ抜くっていうのを目標にしてやってきたんですけど。やっぱもう序盤でダメになっちゃったので、今年はしっかりあの開幕に間に合わせて完走出来ればと思う」と、昨年はWBC球との違いに苦しみ途中で離脱し、肩の違和感なども経験しただけに、今年は1年間ブルペンを守りたい気持ちが強い。
キャンプでは「ファンの皆さんに出来る限りサインをしたり、会話をしたりしたいんですけど、全員と出来ないのが残念」とファン思いの性格を持ち合わせているだけに、宇田川は誰もが応援したくなるタイプの選手。今年から背番号も「14」に変わっただけに、さらなる飛躍にも期待したい。
最後に今シーズンの抱負を聞くと「まずは4連覇、またこう出来るように、自分がいいところで投げられるように貢献したいですし、昨年はあと一歩のところで、日本一を逃しましたし、打たれてるので、やっぱもう1回、日本一になりたいっていう気持ちがあるので、日本一を目指して投げるしかないなというので、頑張ります」と自身も貢献した上での4連覇を誓っていた。

宇田川の調子を測るバロメーターである高目のストレートでの空振りをバンバン奪う姿を今年も見せてくれたら、4連覇へ近づくのは間違いない。まずは肩の状態を万全にして、絶好調のコンディションで開幕を迎えてもらいたい。

文⚫︎THE DIGEST取材班(D's Style)
写真⚫︎野口航志(D's Style)

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