上海図書館所蔵の版画家、楊可揚さんと息子の楊以磊さんによる2000年辰年の蔵書票。（1月31日撮影、上海＝新華社記者/許暁青）
【新華社上海2月17日】中国の上海図書館で、新春をテーマにした蔵書票と版画の特別展「書香文脈－蔵書票・蔵書文化」と「百花迎春－館蔵張徳宝花卉（かき）テーマ版画展」が開かれている。
著名な版画家、楊可揚（よう・かよう）さんが生前制作した辰年をテーマにした蔵書票の大型展示のほか、著名人の自筆の手紙やメモ、新年を祝う「竜」の絵柄の版画などが紹介されている。
14日、茅盾文学賞受賞者の金宇澄さんが制作した癸卯年款（右）と甲辰年款（左）の蔵書票。（上海＝新華社記者/許暁青）
楊さんにまつわる展示コーナーには、木版画書票集の出版で知られる日本の吾八書房が収集した中日両国の文化交流を物語る蔵書票や、同書房と楊さんの息子、楊以磊（よう・いらい）さんとの往復書簡も展示された。上海図書館の所蔵品からも1980～90年代の中日間の蔵書票と版画を巡る交流のさまざまなエピソードがうかがえる。
版画家の張徳宝（ちょう・とくほう）さんによる彩色花卉版画（中央後方）と版画・蔵書票制作者の邵黎陽（しょう・れいよう）さんの年賀蔵書票の新作（手前）。（1月31日撮影、上海＝新華社記者/許暁青）
特別展と連動した「繁花－金宇澄絵画展」も外灘の東一美術館で開催。同展では、優れた長編小説に贈られる「茅盾（ぼうじゅん）文学賞」を受賞した「繁花」の著者、金宇澄（きん・うちょう）さんがさまざまな時期に制作した蔵書票を展示している。「繁花」はドラマ化され大ヒットしていることもあり、春節連休を利用して大勢の人が訪れている。（記者/許暁青）
上海図書館所蔵の「常熟翁氏蔵書記」原本。（1月31日撮影、上海＝新華社記者/許暁青）
「百花迎春－館蔵張徳宝花卉テーマ版画展」の会場。（1月31日撮影、上海＝新華社記者/許暁青）
上海図書館所蔵の金宇澄さんの蔵書票。版画家の張徳宝さんが制作した。（1月31日撮影、上海＝新華社記者/許暁青）
上海図書館東館に展示された楊可揚さんの辰年蔵書票（2000年款）の大型展示。（1月31日撮影、上海＝新華社記者/許暁青）
上海図書館所蔵の中日文化交流を物語る蔵書票「西安的玩具」（制作者、楊以磊さんの原本）と同蔵書票を収集した日本の吾八書房の責任者、今村喬さんが楊以磊さんに宛てた書簡。（1月31日撮影、上海＝新華社記者/許暁青）
上海図書館所蔵の「沈虎根家族系列蔵書」の印章と印泥。（1月31日撮影、上海＝新華社記者/許暁青）
上海図書館東館手稿テーマ館を訪れた版画・蔵書票制作者の邵黎陽さん。（1月31日撮影、上海＝新華社記者/許暁青）
8日、上海市外灘の東一美術館で展示された金宇澄さん制作の庚子年款の蔵書票。（上海＝新華社記者/許暁青）
8日、上海市外灘の東一美術館で「繁花」の文字デザインを見る来場者。（上海＝新華社記者/許暁青）
