「半端な施設 意味ない」「魅力減る」 福島駅東口再開発に意見 市民参加でタウンミーティング

福島駅周辺での再開発事業などに意見を交わす参加者

 福島県福島市の福島駅周辺のまちづくりに市民が意見を寄せる「駅周辺タウンミーティング」は17日、市内のキョウワグループ・テルサホール(福島テルサ)で開かれた。JR福島駅東口で進む再開発事業の規模縮小などの見直し案に、参加者からは「中途半端な施設なら意味がない」「コンパクトになれば予算面でメリットはあるが、魅力も減ってしまうのではないか」といった意見が出た。

 市は今月8日、有識者や市民から意見を聞く「福島駅周辺まちづくり検討会」の初会合を開いた。今回は一般市民を対象に企画し、定員いっぱいの約100人が参加した。参加者は10グループに分かれ、それぞれ意見やアイデアを出し合った。全体会でグループごとに寄せられた意見を発表した。

 東口の再開発事業は、市と福島駅東口地区市街地再開発組合が今月2日、工事費圧縮のため設計見直し方針を発表した。これに対し、参加者は「中途半端な施設になれば逆に福島のイメージが悪くなる」「一度立ち止まり、本当に必要な施設なのか考えるべきだ」「市民が本当に望む施設にするためには、もっと市民の声を聞くべきだ」などの意見を出した。駅周辺に望むこととして、「市民の憩いの場となる公園の整備を望む」「図書館や屋内遊び場が必要」「若い人が集まる施設にしてほしい」などを求めた。

 福島駅西口のイトーヨーカドー福島店が5月に閉店することに関しては「東西の行き来が楽で、一体型のまちづくりを進めてほしい」との意見もあった。参加した同市の伊藤孝之さん(64)は「衣料品を買う際は市外に出てしまう。魅力的な商業施設が駅近くにほしい」と望んだ。

 市都市政策部の森雅彦部長は「貴重な意見を今後のまちづくりに生かしたい。引き続き、まちづくり検討会や出前講座などを通じて市民と一緒に考えていきたい」と語った。

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