災害報道でよく見る“液状化現象”、結局何が起きてる?→実験してみた動画が「わかりやすい!」「これは良い!」と話題に

地震の災害報道で度々「液状化現象」という単語を耳にします。

そんな液状化現象を身近な道具で再現した実験動画が「わかりやすい」と話題です。

湿地帯生物の観察と研究をしているオイカワ丸さん(@oikawamaru )が、2月11日に息子さんとの実験の模様を投稿したところ、2万件以上の「いいね」が送られました。

砂が詰まった箱を揺らすと……一瞬にして水浸しに!

オイカワ丸さんはXに

「ポン氏様が『液状化現象』について知りたいというので実験をしてみました。見事に液状化しました。私は湿地帯の、水を含んだ砂で何度も遊んだことがあるので、詳しいのです」

とつづり、一本の動画を投稿しています。

動画では砂が詰まった箱が映っており、砂には木の棒や石が設置されています。

箱を揺らしていると、ものの10秒ほどで砂から水が浸み出し、表面が水に覆われてしまいました。

地震で起こる液状化現象。水浸しになる仕組みを解説。

国土交通省「盛土・宅地防災概要 液状化現象について」より / Via mlit.go.jp

国土交通省のホームページによると、液状化現象(および液状化)とは

「地震が発生して地盤が強い衝撃を受けると、今まで互いに接して支えあっていた土の粒子がバラバラになり、地盤全体がドロドロの液体のような状態になる現象のこと」

と解説されています。

液状化が発生すると地盤から水が噴出するほか、それまでは安定していた地盤が急に柔らかくなるため、建造物が沈んだり、地中に埋まっているマンホールや水道管が浮かんでくることがあります(国土交通省ホームページ「盛土・宅地防災概要 液状化現象について」 より)。

今回オイカワ丸さんが投稿した実験動画は、地盤の状態を箱のサイズに縮小し、自ら箱を揺らすことで地震の揺れを再現したもののようです。

BuzzFeedは動画を投稿したオイカワ丸さんにお話を聞きました。

時事通信

――実験はどのような経緯で行ったのですか?

地震のニュースを見ていて「液状化現象」という言葉が出てきました。ポン氏は小学生の息子ですが、どんなものかあまりイメージができないということだったので、実際に実験をして理解してもらおうと思いました。

――「私は湿地帯の、水を含んだ砂で何度も遊んだことがあるので、詳しいのです」とも書かれていますが、身近な場面で液状化現象を目にしたなどのご自身の経験はありますか?

私は砂底の川に生息するカマツカやシマドジョウなどの魚を研究していたので、水を含んだ砂というのはなじみ深いものでした。 地震で見たことはありませんが、水を含んだ砂をゆすることで簡単に液状化現象が観察できることは知っていました。

――実験キットはどのように作成されましたか?

研究のついでに川からとってきた砂を、適当にその辺にあったプラスチックの箱にいれて、上から水を注いだだけのものです。建物をイメージして石や箸を挿してみましたが、こちらはあまり効果的ではありませんでした。

――また、何か参考にしたものはありますか?

特にありません。子供の時から今に至るまでずっと水辺で遊んでいたので、このくらいならうまくいくだろうという感触ははじめからありました。

動画を見た他のユーザーからは「わかりやすい!!」といったコメントが

動画には他のユーザーから

「これはすごい!! わかりやすい!!」

「揺れるとこうなるんですね」

「これは良い! 言葉で知っているだけじゃなく実際に目にすることは本当に重要だと思う。今度甥っ子と姪っ子に見せてみよう」

「本を読んで覚えた知識より、自分で体験した現象の方が役に立つ一例だな」

「こんな、ちょっと揺らしただけでもう水が……!? 少し前に頻繁に流された地震の時の映像と全く同じだな」

などといったコメントが寄せられています。

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