米、グローバルファウンドリーズに補助金15億ドル 国内生産拡大

Doina Chiacu

[ワシントン 19日 ロイター] - 米政府は19日、米半導体受託生産大手グローバルファウンドリーズの半導体生産拡大に15億ドルの補助金を支給することを明らかにした。国内の供給網を強化する。

同社はニューヨーク州マルタに新たな半導体生産施設を建設するほか、同州マルタとバーモント州バーリントンの既存施設も拡張する。

補助金に加え16億ドルの融資も利用可能。両州への投資総額は125億ドルになる可能性がある。

今回の補助金は半導体補助金法(CHIPS・科学法)に基づくもの。10年間で1万人以上の雇用が創出される見通し。

レモンド商務長官は会見で「グローバルファウンドリーズが新たな施設で生産する半導体は国家安全保障に不可欠な半導体だ」と述べた。

グローバルファウンドリーズの半導体は衛星通信や防衛産業、自動車の死角検知や衝突警告機能などに使われている。

同社のトーマス・コーフィールド最高経営責任者(CEO)は声明で「米国製半導体の需要を増やし、才能ある米国の半導体労働力を成長させることに注力する必要がある」と述べた。

レモンド商務長官は、マルタの生産設備新設がゼネラル・モーターズ(GM)などの自動車メーカーや製造業各社への半導体安定供給につながると述べた。

さらに、現在米国内では生産されていない高付加価値の半導体を生産する予定だと説明した。

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