元市議が維新・吉村共同代表の写真掲載 政務活動費で作ったチラシは「政党活動」 市監査委が製作費の返還請求を勧告

京都府長岡京市

 2022年度に当時京都府の長岡京市議だった日本維新の会の西條利洋京都府議(35)が、政務活動費で作成したチラシに、自身と党共同代表の写真を掲載するなど、支出が禁じられている政党活動が含まれていたとして、市監査委員は19日、中小路健吾市長に対し、西條氏に4万6200円を返還請求するよう勧告した。西條氏は返還する意向を示した。

 監査結果によると、不当な支出と判断されたのは22年8月に支出したチラシ製作費(3千枚)。市議会報告のほか、西條氏と維新の吉村洋文共同代表が写ったポスターが印刷され、掲示協力を呼びかける記載もあった。その後、西條氏は同12月に市議を辞職し、昨年4月の府議選長岡京市・乙訓郡選挙区に立候補し、初当選した。

 条例によると、政活費は市議1人に年間15万円支給され、市議会の「申し合わせ」では党機関紙発行など政党活動への支出を禁じている。監査委員はチラシの一部に「政党活動」が含まれていると判断。チラシ製作費全額を返還させるよう、中小路市長に求めた。

 昨年12月に市民が「不当な内容が含まれている」として住民監査請求を行っていた。

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