低利用魚みりん干しに 氷見高生、独自の味試作 浜の活性化事業報告

低利用魚を使ったみりん干しについて紹介する生徒=氷見市役所

 氷見高海洋科学科の3年生3人が利用が少ない魚の活用につなげようと、オリジナルのみりん干し作りに取り組み、19日、市役所で発表した。カレー味、ニンニクショウガ味、チョコレート味の3種類を試作した。林正之市長はSSDGs(持続可能な開発目標)につながる取り組みと評価し、さらなる改良を期待した。

 低利用魚の活用は市の浜の活性化推進事業の一環。水産加工品作りで実績がある氷見高が委託を受けた。

 魚はカマスやサンマ、アジ、フクラギの幼魚コヅクラを活用した。市内の事業者から製造法の指導を受け試作。学校内で試食してもらったところ、カマスはカレー味、ニンニクショウガ味とも好評で、チョコレート味も案外合うとの評価を得た。コズクラは事業者に作ってもらい「福来魚(ふくらぎ)みりん干し」と題して包装デザインを考えた。

 市内の料理店で試食してもらったところ、商品化にはいま一歩の評価だった。メンバーの廣瀬春希さんは「魚の生臭さが残ったり、インパクトが足りなかった」と反省し、新年度に取り組む後輩に期待した。

 別のグループ4人はムラサキウニの養殖実験について報告した。藻場を再生するだけでなく、殻を調整剤に活用した。林市長は「一石三の取り組みだ」と評価した。

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