「デスティネーションキャンペーン」経済効果120億円見込む 大分県内、芸術と文化を前面に【大分県】

デスティネーションキャンペーンを前にポスターを公開し、誘客への意気込みを見せる(左から)佐藤樹一郎大分県知事、服部誠太郎福岡県知事、古宮洋二JR九州社長=19日、福岡市

 大分、福岡への観光誘致を図る大型企画「デスティネーションキャンペーン」(DC)を前に、大分県の佐藤樹一郎知事と福岡県の服部誠太郎知事、JR九州の古宮洋二社長が19日、福岡市内で共同会見を開いた。両知事は「それぞれの地域の魅力を発信して相乗効果を生み出したい」と強調。大分県内は芸術や文化のイベントを開くなどし、120億円の経済波及効果を見込んでいる。

 DCは4~6月の3カ月間、両県で観光イベントを展開する。大分県内は各地で「カルチャーイベント」を企画。大分市のJR大分駅周辺では、国内外で活躍する木崎公隆さんと山脇弘道さんによる現代アートユニット「Yotta(ヨタ)」の作品を展示する。

 特別体験プランとして▽大分市の臨海工場群の夜景を観賞するクルーズ▽別府市の扇山火まつりの鑑賞▽国東市の文殊仙寺での特別拝観▽玖珠町の旧豊後森機関庫のガイドツアー―なども計画している。

 3月から国内のJR各駅で5連のポスターを掲示する。「おもてなし」の文字とともに、豊かな食や温泉をアピールする。駅や旅行会社では観光情報をまとめた公式ガイドブックを無料配布する。

 大分がDCの対象になるのは2015年以来9年ぶり。福岡との共同開催は初めてで、両県を合わせた経済波及効果は350億円を目標に掲げている。

 佐藤知事は「大分と福岡は歴史、文化でも関わりが深い。さらなる連携の第一歩になる」と意気込んだ。

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