「シカの革はレザーのカシミアといわれるほど」捕獲したイノシシやシカの有効活用を考えるフォーラム【岡山】

農作物の被害対策でイノシシやシカの捕獲頭数は全国的に増えていますが、多くは駆除されたあと山などに廃棄されています。こうした中、その肉や皮を地域資源として有効活用する方法を考える「ジビエ連携フォーラム」が岡山市北区で開かれました。

フォーラムは中国四国農政局が昨年(2023年)から行っているもので、獣害対策に取り組む自治体の職員ら、約60人が参加しました。

はじめに捕獲されるイノシシやシカが全国で年々増えていて、直近の調査では130万頭に上ることやこのうちの9割が駆除されたのち廃棄されている現状が示されました。

このあと、イノシシやシカの活用策のヒントにしてもらおうと皮で雑貨を作る岡山市の事業者が講演。商品の製造工程や魅力を伝えました。

(建部獣皮有効活用研究所 頼本ちひろ代表)「シカの革は、柔らかくて触り心地が良くてレザーのカシミアといわれるほどに手触りがいいんですよ。イノシシの革は、ワイルドなイメージで、見た目が自分的には格好いいと思う。男性の方からも格好いいと言われる」

また、和歌山県の食肉加工業者は販路拡大の一環で行った狩猟体験ツアーなどを紹介。参加者はそれぞれの地域で実践できないか考えを巡らせながら聞いてました。

(中国四国農政局農村環境課 原善通課長)「(参加した自治体職員らに)得られた情報を活用していただいて、今後参加者の方が各地で取り組みを進めていただければ」

中国四国農政局では今後先進事例を伝えるパネル展も計画しているということです。

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