日本短角種「八甲田牛」もっと気軽に 加工食品や料理完成 販路拡大狙い青森市で試食会

八甲田牛を使ったカレーなどの加工食品や料理
八甲田牛を使った料理を試食する西市長(右)

 青森市がブランド化を進めている日本短角種の「八甲田牛」をより気軽に味わってもらおうと、カレーや牛丼といった加工食品や料理メニューが完成し、19日、生産者団体が同市のホテル青森で完成報告・試食会を開いた。

 牛の販路拡大やブランド向上が狙い。この日お披露目したのは、レトルトカレー、牛丼やギョーザ、コンビーフの冷凍食品、ローストビーフ丼の計5種類で、いずれも腕肉やすね肉など需要が低い部位を活用し、食肉卸業「いしおか」、飲食店などを展開する「アモン」=ともに同市=が開発した。青森中央学院大、青森中央短大の学生もレシピの考案などで参画した。

 この日は市担当者、飲食・観光業者など約50人が試食。ごろっと大きめの肉が入ったカレーは食べ応え十分で、赤身がおいしい特性を生かしたローストビーフも評判は上々だった。西秀記市長は「しっかりと肉のおいしさを感じられた」と講評した。

 アモンは、店で提供するローストビーフ丼の県産牛の一部に八甲田牛を使い、いしおかは4月以降、そのほかの4商品を販売予定。八甲田牛生産者協会の金子春雄会長(72)は「食べてもらえる機会が増えれば生産の励みになる」と期待を込めた。

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