富士フイルム、「X100VI」発売。面照射型約4020万画素センサーと最新プロセッサーを採用[CP+2024]

富士フイルムは、高級コンパクトデジタルカメラ「X100VI」を2024年3月下旬に発売する。シルバー、ブラック、90周年 Limited Editionの3種類をラインナップする。希望小売価格はオープン。

富士フイルムは、2011年に「X100シリーズ」の第一弾として「FUJIFILM X100」を発売。「X100シリーズ」は、光学式・電子式を切り替えられる当社独自の「ハイブリッドビューファインダー」や、高品位な外観と直感的な操作性を実現するデザイン、独自の色再現による高画質が世界中のユーザーから高く評価され、唯一無二のポジションを確立したという。

今回発売する「X100VI」は、好評の「ハイブリッドビューファインダー」や優れたデザインなどはそのままに、裏面照射型約4020万画素「X-Trans CMOS 5 HR」センサーと高速画像処理エンジン「X-Processor 5」を採用。さらに、新開発の最大6.0段ボディ内手ブレ補正機能を「X100シリーズ」で初めて搭載しつつ、質量約521gの小型軽量ボディを実現。幅広いシチュエーションでの撮影に使用可能としている。

富士フイルムグループは、1934年に写真フィルムや映画フィルムの国産化を使命に誕生し、2024年1月20日に創立90周年を迎えたという。これを記念し、通常モデルに加え、「X100VI」の90周年限定モデル「Limited Edition」を全世界1,934台限定で発売する。本限定モデルは、カメラ本体に1934年創業当時のコーポレートブランドロゴと限定モデルの証であるユニークなシリアルナンバーの刻印が施され、限定ストラップ・ソフトレリーズボタンなどが同梱された特別パッケージとしている。

高性能センサー・高速画像処理エンジンにより高画質・高性能を実現

同機は、裏面照射型約4020万画素「X-Trans CMOS 5 HR」センサーを搭載。新センサーでは画素構造の改良によって、より多くの光を効率的に取り込むことができるため、従来機では拡張感度であったISO125を常用感度として利用可能。また、解像性能が高い23mm F2.0レンズと合わせ、約4020万画素をフルに生かしたシャープな高解像を実現する。

多彩な色調を可能とする「フィルムシミュレーション」に、忠実な色再現性とメリハリのある階調表現を併せ持つ「REALA ACE」を、「X100シリーズ」を含むデジタルカメラ「Xシリーズ」として初搭載。写真フィルムを選ぶ感覚で、被写体やシーンにあわせて全20種類のモードを切り替えることで、多彩な色表現を楽しめるという。

ディープラーニング技術を用いて開発したAIによる被写体検出AFを「X100シリーズ」として初搭載。動物・鳥・車・バイク・自転車・飛行機・電車・昆虫・ドローンをAIで検出する。さらに、従来機より進化したAF予測アルゴリズムも搭載。高速で動く車や動物など、幅広い被写体の撮影が可能としている。

撮影領域をさらに拡大する充実の機能

新開発の5軸・最大6.0段のボディ内手ブレ補正機能を搭載しながらも、質量約521gの小型軽量ボディを実現。夜景などの暗い撮影シーンでも、快適な手持ち撮影が可能。

光学ファインダー(以下、OVF)と電子ビューファインダー(以下、EVF)を自由に切り替えられる「アドバンスト・ハイブリッドビューファインダー」を搭載。「X100シリーズ」の特長である「ファインダーを覗いて撮る」撮影スタイルを追求する。OVFでは被写体をありのままにとらえることができ、EVFでは露出などの撮影条件を確認しながら撮影することができるという。EVFには高精細約369万ドットの有機ELパネルを採用し、撮影への没入感を高めることが可能。

OVF上に小型EVFを同時表示できる「エレクトロニックレンジファインダー」機能を搭載。OVFで被写体をとらえながら、小型EVFで合焦部を拡大表示できるなど、ファインダーの可能性を追求。スナップ撮影などで高い利便性を発揮するという。

「X100シリーズ」として初めて6.2K30Pの動画撮影が可能。動画撮影中のトラッキングAF機能も搭載し、高品質な動画撮影を実現する。 クラウドサービスFrame.io Camera to Cloudに対応。動画・静止画ファイルを直接Frame.ioへアップロードできるため、撮影から編集までのワークフローを飛躍的にスピードアップさせることができるという。

洗練されたプロダクトデザイン

ボディ天面および底面に採用したアルミニウムの成形や質感、色味にこだわることで、高品位な外観を特徴としている。超薄型のチルト式液晶モニターをフルフラットに格納できる設計を従来機より継承。ハイアングルからローアングルまでさまざまなスタイルでの撮影が可能。また、優れたタッチレスポンス性能と直感的な操作性を備え、高い機能美を実現している。

グリップ部の形状を微調整し、グリップ感を改善。また、背面のボタンも、右手で操作しやすい位置に移動させたことで、ファインダーを覗きながら、より快適な撮影を可能にしている。

豊富なアクセサリーで撮影の楽しみを拡大

アダプターリング「AR-X100」(別売)とプロテクトフィルター「PRF-49」(別売)を装着することで、防塵・防滴を実現。小雨や埃が舞うアウトドアの環境下でも撮影が可能。

レンズフード「LH-X100」(別売)にも対応。金属の削りだしにより軽量ながら精密な作りに加え、フードにはファインダーを覗いたときの視野の妨げにならないようスリットが施され、遮光性能とデザイン性を両立。

光学性能やF値を変えることなく焦点距離を変更できるコンバージョンレンズ2種(別売)により、撮影の楽しみを広げることが可能。

  • ワイドコンバージョンレンズ「WCL-X100 II」
    焦点距離を約0.8倍の19mm(35mm判換算:28mm相当)に変えることができ、風景撮影などで活躍。
  • テレコンバージョンレンズ「TCL-X100 II」
    焦点距離を約1.4倍の33mm(35mm判換算:50mm相当)に拡大し、自然な遠近感を生かしたポートレート撮影などに最適としている。

本革製のレザーケース「LC-X100V」(別売)により、高級感溢れる外観を実現。本体に装着したままメモリーカードやバッテリーの出し入れも可能としている。

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