【CLラウンド16プレビュー】インザーギvsシメオネの元同僚指揮官対決!

ラツィオで共闘した両雄が相まみえる[写真:Getty Images]

チャンピオンズリーグ(CL)ラウンド16・1stレグ、インテルvsアトレティコ・マドリーが、日本時間20日29:00にジュゼッペ・メアッツァでキックオフされる。現役時代のラツィオで共闘し、共に名門クラブの指揮官として再会するインザーギ、シメオネの両名将に注目集まる、ラウンド16屈指の好カードだ。
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昨シーズンの準優勝チームのインテルは、今グループステージでレアル・ソシエダ、ベンフィカ、ザルツブルクと同居したグループDをソシエダに次ぐ2位で突破した。

国内では3連覇を狙ったコッパ・イタリアで早期敗退となったが、スーペル・コッパ3連覇に加え、セリエAでは20勝3分け1敗の圧巻の戦績で首位を快走。2シーズンぶりのスクデット獲得へ順調な歩みを見せる。直近ではユベントス、ローマ戦を含めリーグ6連勝と安定感抜群の戦いを見せており、最高の状態でベスト8進出を懸けた重要な初戦を迎えている。

対するアトレティコは昨季のグループステージで最下位敗退という屈辱を味わったが、今季はラツィオ、PSV、セルティックと同居したグループEを無敗で首位通過した。

ただ、安定感を欠く国内の戦いではコパ・デル・レイで準決勝に進んでいる一方、ラ・リーガでは苦手とするアウェイでの取りこぼしの多さによって首位と11ポイント差の4位に甘んじている状況だ。それでも、直近のラス・パルマス戦ではエースFWグリーズマンに完全休養を与えながらも、堅守が自慢の相手に5-0のマニータの快勝を収め、公式戦連敗の悪い流れを払拭して敵地へ乗り込む形となった。

なお、UEFA大会常連の両クラブだが、これまでの対戦経験は2010年のUEFAスーパーカップの1度のみ。同試合ではCL王者のインテル相手に対して、EL王者のアトレティコが、故ホセ・アントニオ・レジェスとアグエロのゴールによって2-0の勝利を収めている。

◆インテル◆
【3-5-2】
予想スタメン

(C)CWS Brains,LTD.


GK:ゾマー
DF:パヴァール、デ・フライ、バストーニ
MF:ダルミアン、バレッラ、チャルハノール、ムヒタリアン、ディマルコ
FW:テュラム、ラウタロ・マルティネス

負傷者:DFアチェルビ、MFセンシ、クアドラード
出場停止者:なし

出場停止者はいない。主力クラスの負傷者はアチェルビのみとなっている。

アクシデントがなければ、スタメンは前述の11名の起用が濃厚だ。可能性は低いものの、ダンフリース、カルロス・アウグスト、フラッテージ辺りにもチャンスはありそうだ。

◆アトレティコ◆
【3-5-2】
予想スタメン

(C)CWS Brains,LTD.


GK:オブラク
DF:ヴィツェル、ヒメネス、エルモソ
MF:ジョレンテ、デ・パウル、コケ、バリオス、リーノ
FW:デパイ、グリーズマン

負傷者:DFアスピリクエタ、MFレマル、FWモラタ
出場停止者:なし

出場停止者はいない。負傷者に関してはレマル、アスピリクエタの欠場が確定。一方、先日のセビージャ戦の負傷によって欠場濃厚と見られたモラタに関しては招集メンバーに入った。

スタメンは前述の11名を予想。ただ、今季ここまではコアメンバーを除いて様々な組み合わせを採用しており、各ポジションで別の選手の起用も想定される。サビッチやヘイニウド、モリーナ、サウール、リケルメといった選手の起用も十分に考えられる。

★注目選手
◆インテル:FWラウタロ・マルティネス

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かつて幾度も移籍先に挙がった相手に真価示せるか。絶好調のチャルハノール、テュラムにも注目が集まるところだが、アトレティコと因縁浅くないカピターノを注目選手に推す。

アルゼンチン人指揮官の存在、伝統的にアルゼンチン人選手が活躍してきたこともあり、アトレティコはラウタロが期待の若手と評された時代から幾度となく移籍先候として名前が挙がってきた。さらに、インテルで活躍を見せた始めた後もそのアプローチは続いていたが、最終的に26歳はインテルのカピターノ就任によってネッラズーリへの忠誠を誓った。そういった経緯もあり、今回の一戦ではアトレティコ相手にどんなパフォーマンスを見せてくれるのか、単純に注目が集まるところだ。

個人としては今季ここまでの公式戦31試合で23ゴール5アシストと圧巻のスタッツを叩き出し、セリエA首位チームの攻撃を牽引。CLグループステージでは6試合2ゴールとやや物足りないが、先日のスーペル・コッパ決勝では土壇場で決勝点を挙げるなど勝負強さは健在だ。敵地での初戦ということもあり、手堅い戦いが想定されるアウェイチームに対して持ち味であるボックス内での質の高い動き出し、決定力を遺憾なく発揮して先勝に導きたい。

◆アトレティコ:FWアントワーヌ・グリーズマン

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難所攻略託されるエース。直近のラス・パルマス戦にてFW起用でドブレーテを記録し、ウイングバック、インテリオール、FWと3つの起用法が想定されるジョレンテにも注目が集まるところだが、相棒モラタらと共に今季CL得点ランキングトップタイの5ゴールを挙げるエースストライカーを選出。

闘将シメオネがカタールW杯のフランス代表での起用法に倣って前線と中盤を繋ぐフリーマンの役目を与えて以降、コルチョネロスの攻撃の全権を握る32歳。今季もここまで公式戦35試合18ゴール7アシストと、チームのゴールの半数近くに関与する圧巻の存在感を示す。

今回の一戦ではプレースタイルは異なるものの、システム上はハッキリとかみ合う形となり、局面での勝負、駆け引きが勝敗のカギを握る。そのなかで適宜適切なポジションでボールを引き出し、チャンスメーク、決定的な仕事ができるエースがインテルの堅守攻略の突破口となれるかが、敵地から良い結果を持ち帰る重要なポイントになるはずだ。

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