職場で「上司や先輩の鞄を持つのは部下の役目」【鞄持ち文化】にモヤモヤ → 大荷物の新人に、救世主が!?

あなたの勤務先には、「こんなのやってるの、うちだけでは?」と思うような、謎のルールやマナーはありませんか? 今回は、私が友人のI子から聞いた、職場にあった意味不明なマナーにまつわるエピソードを紹介します。

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上司や先輩の鞄は絶対に持つ

私が前いた会社では、「上司と取引先などに同行する時は、部下が必ず上司の鞄を持つ」という文化が根付いていました。

なかには「それって普通では?」と思う人もいるかもしれませんが、時代の変化とともに減りつつある文化ですよね。

ただ、うちの会社では、男女関係なく、先輩でも、係長でも、とにかく自分より少しでも立場が上の人と同行するときには、必ずその人の鞄を持つことになっていました。

徹底した「鞄持ち文化」は、他社でも噂になっていたようで、外出先で「さすが〇〇社だね」とからかわれることもあったので、心の中で(早くこの文化がなくなればいいのに)と思っていました。

ただ、特に業務に支障があるわけではなかったので、おかしいと思いつつも、それをなくそうとする人は誰もいなかったのです。

変な慣習を一瞬で消し去った人は、まさかの……

ある日、大きなプロジェクトで、社長と直属の課長と一緒に取引先に行く機会がありました。

当然、私が一番下っ端なので、「社長の鞄+課長の鞄+自分の鞄+手土産」の計4つを持つことになります。

それらの荷物を抱えて事務所を出ようとした時、突然社長が険しい顔で「なんだそれは?」と咎めてきたのです。

社長は私の姿を見て、「これは小学生のいじめか? 逆にみっともないと、誰も思わないのか?」と事務所にいた社員を一喝。
シーンと静まりかえる事務所……。

その日の夕方、「鞄を持たせるのは役員以上のみ」と全支店に伝達がまわり、鞄持ちの文化はほぼ消滅しました。

大量の鞄を持って外を歩くのは恥ずかしいし、部下との同行で鞄を持たせるのも嫌だったので、変な慣習がなくなって本当にホッとしました。

最後に

やはり社長の鶴の一声は絶大な効果がありますね。「自分の会社にも嫌な慣習がある!」と思い当たった人は、力のある上司に相談することで、案外あっさり解決するかもしれませんよ?

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Hinano.N

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