九州高校新人ラグビー 長崎北陽台、準優勝 東福岡に26-38

【Aパート決勝、東福岡―長崎北陽台】後半4分、長崎北陽台のCTB中田が右中間にトライ=ひなた宮崎県総合運動公園

 ラグビーの第46回全九州高校新人大会第3日は20日、宮崎市のひなた宮崎県総合運動公園でA、Bパートの決勝などが行われ、Aパート決勝に臨んだ長崎北陽台(長崎1位)は東福岡(福岡1位)に26-38で敗れた。東福岡は17連覇。Bパート決勝は大分東明(大分1位)が高鍋(宮崎1位)に52-19で快勝した。各パートの決勝に進んだ4校と5位決定戦を勝ち抜いたチームは全国高校選抜大会(3月25~31日・埼玉)に出場する。
 東福岡-長崎北陽台は、序盤から互角の展開で試合が進み、前半を12-12で折り返した。後半に先行したのは長崎北陽台。4分、FWがラインアウトモールを押し込み、CTB中田がトライ(ゴール)を決めた。その後は東福岡が3トライ(3ゴール)を返して逆転したが、長崎北陽台も27分にプロップ田中がラックサイドを突破してトライ(ゴール)。7点差に迫り、終了間際にはセンタースクラムの好機も得たが、ミスからボールを奪われてダメ押しトライを決められた。
 最終日は21日、同運動公園で大分舞鶴(大分2位)と佐賀工(佐賀1位)の5位決定戦を実施する。

◎ノーサイド/王者の牙城崩せず/全国レベルの力は証明

 手応えを得たではなく、悔いが残る試合になった。冬の全国高校大会(花園)で11大会連続4強以上の東福岡にあと一歩まで迫りながら、最後は12点差で敗れた長崎北陽台。品川監督は「脚が痛くてとか、きつくて走れませんでした。そんな選手が1人でもいたら、このレベルでは勝てない。すべてを出し切っていない。チャンスを逃してしまった」と悔しさを隠せなかった。
 品川監督が「アタックは通用した」と振り返ったように、4トライを奪った。主将のナンバー8下田らFWが接点で負けずに前に出て、最後は突破力のあるCTB中田、俊足のWTB梁瀬らバックス陣が仕留める。ディフェンスもCTB新垣、中田らが強烈なタックルを浴びせ続けた。
 だが、大会連覇記録を更新し続けている九州王者の牙城は崩れなかった。後半、疲れが見え始めた長崎北陽台の隙を逃さずに4トライを追加。FWリーダーのロック田﨑凛は「接点とかのこだわってきた部分は負けなかったが、外に振られたときに止められなかった」と唇をかんだ。チームとしての速さ、運動量の差が、そのまま得点に表れた。
 次の舞台は約1カ月後の全国選抜大会。この日、選手たちからは反省の言葉しか出なかったが、全国トップレベルで戦える力があることは証明できた。「これからはゲームフィットネス、コンビネーションの練習を増やして、残り15分でもうひと踏ん張りできるようにしたい」(品川監督)。明確になった課題をクリアして、もう一度「打倒ヒガシ」、そして「全国制覇」へ挑戦する。

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