「くすりだま」?「やくぎょく」?「薬玉」の読み方、知っていますか?【漢字クイズ】

本記事では意外と読めない漢字のクイズを出題します。本記事でご紹介するのは「薬玉」です。

「薬玉」の読み方は?

日常生活で「薬玉」という言葉を見聞きする機会は少ないかと思います。どこかで一度は耳にしたことがある言葉だと思うのですが、私は初めてこの漢字だと知った時、そのものとその漢字がなかなか結びつきませんでした。

正解は……

「くすだま」です。

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【漢字解説】

「薬玉」は以下の意味を表します。

1 種々の香料を詰めた錦にしきの袋に薬草や造花をつけ、長い5色の糸を垂らした飾り物。不浄を払い、邪気を避けるものとして、端午の節句に柱などに飾った。中国の風習が輸入されたもの。くすりの玉。続命縷(しょくめいる)。長命縷。
2 造花などで1に似せて作った飾り物の玉。式典・祝い事などに用い、割ると中からハトや紙吹雪が出るものもある。飾り花。

出典:小学館 デジタル大辞泉

冒頭で、“どこかで一度は耳にしたことがある言葉だと思う”としたのは2の意味の方です。開業祝いなどで用いられる「薬玉」は一般的には「くす玉」と表されています。

実は「薬玉」の存在は古くから知られており、株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」によると、日本で初めて薬玉について書いた文献は、仁明天皇の『続日本後紀』(849年)に見られます。かなり古いですね。

現在は開業祝いなどで使う「薬玉」ですが、元は魔除けの縁起物でした。同辞典によると、端午の節句に用いられた飾り物で、5月5日に「くすだま」をひじにかけることで邪気をはらい、悪疫を除いて寿命をのばすききめがあると古くから言われていたのだとか!

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