大量得点に「もっと真剣勝負を」の声…レジェンドが語るNBAオールスター改善策

2月19日(現地時間18日)にインディアナポリスで開催された第73回目となるNBAオールスターゲームは、211-186という大量スコアでイーストが勝利し幕を閉じた。

イーストはMVPのデイミアン・リラード(ミルウォーキー・バックス)や、開催地の“顔”タイリース・ハリバートン(インディアナ・ペイサーズ)が3ポイントの雨を降らせ、ウエストもカール・アンソニー・タウンズ(ミネソタ・ティンバーウルブズ)が50得点を叩き出すなど、オールスターならではの見どころあふれる試合となった。一方で、オールスターゲームでは選手のケガを避けるために試合中の激しい接触は避ける傾向にあることから「全くディフェンスしていない」「もっと真剣勝負してほしい」といった声がSNSで散見されている。

現役時代にボストン・セルティックスなど複数のチームで活躍し、現在は現地メディアでアナリストを務めるケンドリック・パーキンスは「恥であり、バスケットボールへの敬意を欠いている」と試合内容を痛烈に批判した。現地メディア『CLUTCHPOINTS』によると視聴者数は約550万人と過去最低の前年に次ぐ史上2番目に低い数字となっており、年に一度の球宴を盛り上げるための画期的な変化が求められている。

現役時代に10度オールスターに選出されており、現在はダラス・マーベリックスのヘッドコーチを務めるジェイソン・キッドは、改善案とともに自身の感想を語った。

「オフェンスの最初の5秒間は3ポイントを打っても2点にするとか、最初の10秒間はシュートを打ってはいけない、とかのルールに変更でもしない限り、今回のようなハイスコアゲームは今後も続くと思うよ。(昔に比べてディフェンスが欠如しているという指摘に対して)単純に選手のスキルが上がっているとも思う。90年代は、今のように3ポイントを打つことはなかった。今はみんなが3ポイントを打てるようになったんだ。あのフォーマットでトップ選手が集まったら200点の試合になるのは自然なことだし、観ている僕たちがそれに慣れていかないといけないね」

『CLUTCHPOINTS』は「僕たちが求めているオールスターウィークエンド」と題して新しいオールスターのアイデアを紹介しており、その中には「1on1トーナメント」や「ファン投票で決めた選手によるダンクコンテスト」、「アメリカ選抜対世界選抜」などが挙げられている。

オールスターゲームのフォーマットは近年試行錯誤がなされ、今シーズンは『インシーズン・トーナメント』のような新しいイベントも導入されており、NBAはファンを盛り上げるための施策を繰り返し実施している。来年度以降のオールスターゲームではどのような改善策が提示されることになるのか、注目が集まる。

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