とっさの判断!仕事で車から降りた男性、通行人から「火災」を知らされる 急いでトラック運転手に通報を依頼した男性、近くの公民館から消火器を借りる 男性が現場に駆け付け、消防到着前に鎮火させ称賛

朝霞消防署長から感謝状を贈呈された朝霞市立図書館職員の林学伸さん(朝霞消防署提供)

 公園内のベンチが燃えるぼや火災を発見し、初期消火で鎮火させ、被害を最小限に留めたとして、埼玉県南西部消防局朝霞消防署(大野政春署長)は、朝霞市立図書館職員、林学伸(たかのぶ)さん(39)=東京都在住=に感謝状を贈呈した。

 同署と林さんによると、昨年12月13日午後2時20分ごろ、同市膝折町4丁目、市立島の上公園で、木製ベンチが燃えているのを通行人が発見し、同公園に隣接した西朝霞公民館の駐車場にいた林さんに連絡した。林さんは火災現場を確認後、近くのトラック運転手に119番を依頼する一方、同公民館の消火器を借り受け、現場に戻って消火活動を行った。同署員が駆け付けた際、火災はほぼ鎮火していた。ベンチの一部を消失したが、人畜に被害はなかった。

 林さんは同日、別の職員と2人で公民館内の図書室へ図書を搬出入する巡回作業中で、火災発生時は同公民館に車で到着した直後だったという。

 同公園では同年12月7日にも落ち葉が燃えるぼや火災が発生している。いずれの現場も火の気はなく、同署は不審火とみて調べている。

 同署から感謝状を受け取った林さんは「火事の知らせを受け、現場で確認した時はとっさに消火器を探さなくてはと考えた。感謝状はありがたいことだが、こうした火災は二度と起きてほしくない」と話している。

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