農作業をラクにする! ロボット台車「T-Ride」 トマトの収穫は自動で横移動 足の負担少なく

農業をロボットがサポート

ビニールハウスですくすく育つミニトマト。収穫作業は腰をかがめて横に移動しながら行います。農家の負担を軽減させるべく開発されたのが、ロボット台車「T-Ride」です。車体に付いたセンサーで地面の状況を認識しながら自動走行。収穫の際は台車の上に座るだけで収穫できます。農業を支える便利なロボットについて取材しました。

T-Rideを使って収穫作業

青空の元、おいしそうなミニトマトの収穫が始まりました。この搭乗型ロボット「T-Ride」は、日々トマトなどを収穫している農家の皆さんのために開発されたロボット台車です。

自然と横移動

座っているだけで勝手に横移動できるので、収穫が捗ります。従来のトマトの収穫ではこうした台車に乗って作業していましたが、不便さを感じていたそうです。

横移動の際は足に負担がかかる

利用者:
「結構腰をかがめなきゃいけない。だんだん車輪がずれていくので、『よいしょ』と位置を元に戻す必要があります」

従来の台車は横移動の際に足を動かさなければならないため、足に負担がかかるといいます。一方、ロボット台車の「T-Ride」は自動運転なので操縦の必要はありません。ただ座っているだけで先に進むので、収穫作業に集中できます。

車体の下部にセンサーを設置

ロボット台車のT-Rideは、ただまっすぐ進んでいるわけではありません。実は正面に取り付けられたセンサーで、地面の状況を認識しながら動いています。

障害物を避けて走行

トマトが植えられている場所は小高くなっているので、センサーで左右を見ながら真ん中を通っていきます。障害物を検知したら、すぐに避けることも可能。

トクイテン

ロボット台車を開発したのは、AIやロボット技術を有機農業に活用しているスタートアップ企業「トクイテン」です。

トクイテン 担当者:
「有機農業は非常に労力がかかるので、人口減少している社会の中では持続可能ではありません。そこでロボット化が必要だろうと考えました」

虫をとるロボットの開発も

虫を捕るロボット

トクイテン 森裕紀さん:
「農場を自動的に巡回して、虫を捕るロボットです」

畑に置かれた特殊なマークをロボットが読み取りながら走行します。

蛍光灯で虫を寄せ付け、ファンで吸い込む

黄色の蛍光灯で虫を引き寄せ、下のファンで虫を吸い込みます。手間のかかる害虫駆除を、全自動で行うことができます。

トクイテン 森裕紀さん

森さん:
「人の労働をゼロにした農業っていうのを最終的に目指すことによって、それが結果として日本の食料事情を解決していくのではないかと考えています」

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