親の介護と子育て「ダブルケア」悩み抱え込まないで 京都の支援グループ、交流会企画

まいづるダブルケアの会「えくぼ」の代表を務める小野さん(舞鶴市役所)

 子育てと親の介護を同時に担う「ダブルケア」の当事者や経験者らが、悩みを分かち合う支援グループを京都府舞鶴市で立ち上げ、活動を続けている。27日には市と共催でダブルケアを知ってもらう交流会を開く。

 ダブルケアの人口は内閣府の調査(2016年)で女性約17万人、男性約8万人の約25万人と推計され、30~40代が約8割に上るとされる。

 グループは「まいづるダブルケアの会 えくぼ」。代表の小野範子さん(45)は2010年代に、認知症の家族を介護しながら子育てをした経験があり、14年にえくぼの前身となる若手介護者のグループをつくった。新型コロナウイルス禍で活動を休止していたが、21年からの再開を機にダブルケアを広く知ってもらおうと、現在の名称に変更した。

 えくぼは当事者や経験者に加え、子育て支援や介護職の経験のある5人で構成。経験者や専門職の経験を聞く「ダブルケアカフェ」や小野さんによる相談、介護についての学習会を展開している。

 小野さんは「子育ての悩みは同世代で相談できるが、介護については経験者が周囲におらず、孤立しがち。情報交換したり、悩みを話したりすることで気持ちが楽になる」と活動の意義を語る。

 27日の交流会は舞鶴市溝尻の多世代交流施設「まなびあむ」で午後1時半から。申し込み不要で参加無料。小野さんは「子育ても介護も頑張り過ぎないことが大事。多くの人にダブルケアについて関心を持ってほしい」と参加を呼びかけている。

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