栃木県議会質問戦始まる 能登半島地震を受け「大規模災害対応」などを巡り論戦

 栃木県議会通常会議は、21日に質疑・質問の初日を迎え、とちぎ自民党議員会の木村好文議員、民主市民クラブの松井正一議員、公明党栃木県議会議員会の山口恒夫議員、県民クラブの保母欽一郎議員の4人が登壇しました。

 1月1日に発生した能登半島地震では、奥能登地域への主要幹線道路が寸断されたことによって、救助活動が難航したり物資が届かなかったりするなど、災害時の道路復旧の課題が浮き彫りになりました。

 これに対し複数の議員から、大規模災害が発生した場合の県の対応について質問が出され、福田富一知事は優先的に復旧させる道路をあらかじめ決めて置く「道路啓開計画」を策定する考えを示しました。

 県によりますと、災害が起きた時の避難や救助、物資の配送といった応急活動に使う高速道路や国道などの「緊急輸送道路」を参考に「道路啓開」のルートを定めていく方針です。

 また、能登半島地震では最大24地区でおよそ3千人が孤立したことから、通信手段の確保やヘリコプターが緊急着陸する場所の確認などを進めるとしています。

 そのほか、物流の2024年問題は農業にも大きな影響を及ぼすことが予想されますが、福田知事はトラックの配車の効率化などに取り組むとともに、新たに関係者による会議を設置し、消費地に近い新鮮さを売りに戦略を講じていく考えを明らかにしました。

 そして、4月から施行される女性支援新法にあわせ、県では相談員の研修の充実やSNSでの相談窓口の設置などに取り組んでいく方針です。

 一方、木村議員から福田知事に、11月にも行われる知事選に6期目を目指して出馬するよう呼びかける一幕がありました。福田知事はこれまで自身の進退について「まずは新年度予算の編成を優先させる」考えを示していました。知事選は11月にも行われる見通しですが、これまで立候補を表明した人はいません。

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