イチゴ狩りで“ほっぺ”が落ちる“オイシー”満喫 兵庫・小野の農園が営業スタート

赤いイチゴを手に取る馬本康幸さん=いずれも小野市広渡町

 春の気配が少しずつ強まる中、兵庫県小野市広渡町、国道175号近くの農園「コードファーム175」で今季のイチゴ狩りが始まった。「紅ほっぺ」「おいCベリー」など8種類もの多品種栽培が特長で、糖度を通常の約3倍まで高めたイチゴは贈答用にも人気だ。今季から時間制の食べ放題をやめ、入場料金に加え、1グラム5円の量り売り方式に変えた。「甘くて品種によって味が違うイチゴをゆっくりと味わって」と呼びかける。(坂本 勝)

■自販機で朝摘み販売、カフェも

 子ども連れらに人気の「ひまわりの丘公園」(同市浄谷町)から西へ約700メートル。三角屋根の黒い建物の農園カフェ西隣にイチゴのハウス棟があり、入り口にのぼりが立つ。

 イチゴ農園は2019年末に始めた。11棟あるハウスのうち3棟で摘み取りを体験できる。自動販売機でも朝摘みイチゴを販売するほか、23年7月には農園カフェを開店。道の北側も造成を進め、敷地は現在の約1.8ヘクタールから約4ヘクタールまで広がる見込みだ。

 ハウス内には高設栽培のイチゴが赤く色づき、立ったまま収穫できる。糖度は通常のイチゴの8~9度よりも高く、20度以上という。

 育苗施設の上に太陽光パネルを置くソーラーシェアリングを採用。成長を促すリンなどの栄養素を効率的に吸収する菌根菌を土に入れ、有機肥料を使う減農薬栽培にもこだわる。23年2月、東京であった日本野菜ソムリエ協会主催の第2回全国いちご選手権では「ほしうらら」が入賞した。

 オーナーがネコ好きで、農園カフェは小野市花のヒマワリと合わせ「ネコデヒマワリ」と名付けられた。ネコのぬいぐるみや絵が至る所にあり、屋外デッキではネコやイヌと一緒にくつろげる。造成中の敷地にはドッグランや背丈の低い緑地や花畑も設ける予定で、子どもやペットと散歩を楽しめるという。

 農園長の馬本康幸さん(34)は「糖度や香り、味にもこだわり、高品質で多品種なのが特長。来季は10種類に増やし、糖度も30度を目指す」と意欲を見せる。

 摘み取りは水-土曜の午前10時~午後1時半(午前11時半から1時間を除く)。予約不要で、イチゴがなくなり次第終了。入場料500円、土曜は千円。同農園TEL0794.70.7051

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