【速報】創業から半世紀余り…北海道札幌市の漬物業「北一食品」破産手続き開始 負債総額1億8000万円 コロナ禍の巣ごもり需要で回復も原油高など負担増

札幌地裁

札幌市北区新琴似11条7丁目の漬物製造業「北一食品」が、破産手続きを開始したことがわかりました。負債額は約1億8000万円です。民間の信用調査会社・東京商工リサーチによりますと、北一食品は1967年2月に開業。自社で製造していた漬物を販売していたほか、東京の漬物製造業大手「新進」の福神漬けや、愛知県の「東海漬物」が製造する「きゅうりのキューちゃん」など他社の漬物を仕入れて販売も行っていました。スーパーやコンビニエンスストア、外食チェーン店にも販路を広げ、ピーク時の1987年12月期は6億7000万円のの売上高を計上していました。しかし、近年の売上構成比率は自社製品35%、他社製品が65%。他社商品を仕入れるため、金融機関からの借り入れ依存度が高くなり、2018年9月期には2900万円の債務超過に陥りました。新型コロナ禍の巣ごもり需要の影響で、2023年9月期の売上高は約4億円を計上していましたが、電気代や原油価格の高騰による包装資材の値上げなどの負担増を価格転嫁できず、厳しい状況が続いていました。今後の業績回復の見通しが立たず、資金繰りが限界となったことから、札幌地方裁判所に破産申請し、手続き開始の決定を受けました。

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