5万円申請、26日開始 能登6市町住民の義援金 オンラインと郵送 

提出議案説明をする馳知事=22日午前11時5分、石川県議会

 石川県議会2月定例会は22日開会し、提出議案説明で馳浩知事は、能登半島地震で被災した能登6市町の全住民に配分する一律5万円の義援金について、26日に申請の受け付けを始めると明らかにした。対象人数は12万4744人。オンラインや郵送で受け付け、3月中旬に各市町に窓口を設ける。

 一律配分の対象となっているのは、七尾、輪島、珠洲、志賀、能登、穴水の各市町。人的・住宅被害に応じた義援金の配分は、各市町で順次申請の受け付けが始まっている。馳知事は「復旧、復興は長く険しい道のりになる。私が先頭に立ち、全庁総力を挙げて取り組む」と強調した。

 災害関連死の認定に関わる県と市町の合同審査会に向けては、市町担当者を対象に認定基準や支給マニュアルを示す説明会を26日に開くとした。

 被災地で活動する一般ボランティア向けの宿泊拠点について馳知事は、穴水町旧向洋中体育館に設置し、26日に運用を始めるとした。災害ボランティアの作業時間拡大につなげる狙い。45人の受け入れから始め、100人まで増やす。有料で食事を提供する。

 被災地の支援者をサポートする拠点が奥能登に開設されるのは初めて。県がとりまとめている災害ボランティアは日帰りで活動しているが、被災地と金沢の往復に合計7~8時間かかっていた。ボランティアには県内外の2万7千人超が登録している。

 本会議には、1兆1101億円3100万円の当初予算案をはじめ知事提出の議案55件が提出された。議員から能登半島地震の災害復興支援を求める意見書と創造的復興に関する決議も提出され、全会一致で可決した。冒頭、執行部と県議が黙とうをささげた。

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