故郷のシクサーズと契約し、チーム練習へ初参加したカイル・ラウリー「夢が実現した」

2月22日(現地時間21日、日付は以下同)。フィラデルフィア・セブンティシクサーズは、翌23日からスタートするレギュラーシーズン後半戦へ向けてチーム練習を行なった。

昨シーズンのMVPジョエル・エンビードが左ヒザの手術を受けるため、2月2日のユタ・ジャズ戦から離脱後、シクサーズは3勝5敗と黒星先行になり、イースタン・カンファレンス5位の32勝22敗としている。

とはいえ、シクサーズにはオールスターに初選出されたガードのタイリース・マクシー、ベテランフォワードのトバイアス・ハリス、9日のトレードデッドラインでインディアナ・ペイサーズから加入したシューター兼スコアラーのバディ・ヒールド、さらにはケリー・ウーブレイJr.やディアンソニー・メルトンといった選手たちがいる。

そして22日のチーム練習で、新加入のカイル・ラウリーが初参加。ペンシルベニア州フィラデルフィアで生まれた男は、高校時代までを過ごした故郷のチームで心機一転を図る。

「夢ってわけじゃなかった。ホームでプレーしたくはないさ。だっていろんなことがあるから。ホームに戻る時というのはプレーするのが難しいものなんだ」

この日の練習後、そう口にしたラウリーだったが、1月24日にマイアミ・ヒートからシャーロット・ホーネッツへトレード後、2月12日にウェイブ(保有権放棄)されて14日にシクサーズと契約を結んだことはうれしかったという。

「でも結局のところ、夢が実現したんだ。友人や家族の前でプレーできるようになったんだから。シクサーズのファンとして育ってきた。今なら(ここでプレーする)準備ができているよ。若い頃はそうはいかなかった。けど自分のキャリアもここまで来れば、対応できるさ」

23日のニューヨーク・ニックス戦に向けたシクサーズの予想スターターは、バックコートにマクシーとメルトン、フロントコートにはハリス、ニコラ・バトゥーム、ポール・リードという布陣。ラウリーはヒールドやキャメロン・ペイン、ウーブレイJr.らとともにベンチスタートになる見込み。

37歳のラウリーは、NBAキャリア18年目のベテランガード。今シーズンはヒートで37試合に出場し、平均28.0分8.2得点3.5リバウンド4.0アシスト1.1スティールを残してきたが、シクサーズではスタッツ全般が下降するだろう。

それでも、このチームにはトロント・ラプターズ時代の指揮官ニック・ナースHC(ヘッドコーチ)がおり、攻防両面におけるハッスルプレーやリーダーシップなど、数字に表れない部分でもチームを助けることが期待されている。

2019年にラプターズで優勝した男には、ヒート時代の2022年にカンファレンス・ファイナル、昨シーズンはNBAファイナルで戦ってきた実績があり、シクサーズへ貴重な経験をもたらしてくれるに違いない。

© 株式会社シーソーゲーム