〈2024年度金沢市予算案〉金沢マラソンに500人被災地枠 胸に自治体名、声援受けて走って

沿道の声援に応えながら走るランナー=昨年10月、金沢駅前

 沿道の声援を受けて金沢市内を走り、元気になってもらおうと、10月27日に開催される第10回金沢マラソンに「被災地ランナー枠」が新設される。宝達志水以北の9市町に住んでいた能登半島地震の被災者500人を優先的に抽選し、自治体名が入ったナンバーカードを胸に着けて国内外のランナーと一緒にゴールを目指してもらう。金沢市は、節目の第10回を復興の歩みを後押しする大会とする考えだ。

 金沢市は新年度当初予算案に金沢マラソン開催費9千万円を計上した。

 被災地ランナー枠は、1月1日時点で宝達志水以北の自治体に居住していた人が対象。地域ランナー、石川県民、連続落選者を含む優先抽選枠の一つとなる。3月下旬に開かれる組織委員会の会合で概要案を示す。

 第7回から設けられた地域ランナーは、市内の町会加入が条件で、校下名が入ったナンバーを着けて出場する。今回はその「能登版」で、輪島市、珠洲市などと掲げながら、沿道からの声援を受けて走ってもらう方向だ。

 金沢市は今回大会の定員を前年比500人増の1万3500人とする方針。出走申し込みに合わせて被災地への寄付金も受け付ける。市金沢マラソン推進課の担当者は「沿道からの声はメディアを通して被災地にも届く。少しでもエールを送りたい」と話した。

 金沢マラソンは市や北國新聞社などで構成する組織委員会が主催する。

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