BUCK―TICKのライブ映像、シン・仮面ライダーも 群馬・高崎映画祭で51作品 3月23日開幕 

「シン・仮面ライダー」©石森プロ・東映/2023「シン・仮面ライダー」製作委員会

 高崎映画祭委員会は22日、第37回高崎映画祭(3月23~31日)で上映する51作品を発表した。最優秀作品賞を受賞した「せかいのおきく」をはじめ、えりすぐりの邦画や洋画など多彩な顔ぶれ。群馬県出身のロックバンド「BUCK―TICK(バクチク)」のボーカル、櫻井敦司さんを追悼するライブ映像も上映する。コロナ下で減少した作品公開数が再び増えている中、この時代に一人でも多くの人に届けたいと厳選した珠玉の作品をそろえた。

 上映作品は七つのカテゴリーでラインアップ。高崎市の高崎芸術劇場、シネマテークたかさき、高崎電気館の3会場で上映する。

 受賞した8作品を含む「邦画セレクション」は17作品で、群馬県出身の飯塚花笑監督の「世界は僕らに気づかない」がオープニングを飾る。新作映画の公開もかない、4作品を招待作品として用意。第31回映画祭で新進監督グランプリを受賞した小路紘史監督の「辰巳」などが見られる。

 「洋画セレクション」は11作品。若い世代に洋画に親しんでもらおうと、ウクライナのアニメーション「ストールンプリンセス:キーウの王女とルスラン」など2作品は吹き替え上映する。

 ベルリン国際映画祭で女性監督として史上初めて金熊賞を受賞したハンガリーのメーサーロシュ・マールタ監督特集や、高崎フィルム・コミッションが支援協力して中央銀座など市内で撮影した庵野秀明監督の「シン・仮面ライダー」も注目だ。バクチクのライブ映像を含む5作品を「嗚呼(ああ)、愛(いと)しきミュージシャン」として上映する。

 志尾睦子プロデューサーはミニシアターの閉館など映画を取り巻く環境の厳しさを感じているといい、「映画祭として映画を上映するのはどういうことか考えた一年だった。素晴らしい作品が伝わるように、丁寧に届けることをかみ締めて上映したい」と話した。

 鑑賞券は全席指定で3月2日からオンラインで販売するほか、期間中は3会場で購入もできる(シネマテークたかさきでは2~22日も販売)。市内小中学生対象の割引もある。

 問い合わせは映画祭事務局(☎027-326-2206)へ。

高崎映画祭の上映作品は以下の通り。

【第37回高崎映画祭受賞作品】

▽せかいのおきく

▽茶飲友達

▽雑魚どもよ、大志を抱け!

▽市子

▽ほかげ

▽凪の憂鬱

▽世界は僕らに気づかない

▽遠いところ

【邦画セレクション】

▽BLUE GIANT

▽あのこを忘れて

▽自分革命映画闘争

▽なぎさ

▽スイート・マイホーム

▽水平線

▽彼女はなぜ、猿を逃したか?

▽雨降って、ジ・エンド。

▽辰巳

【洋画セレクション】

▽ジョージア、白い橋のカフェで逢いましょう

▽エッフェル塔~創造者の愛~

▽崖上のスパイ

▽高速道路家族

▽フェイブルマンズ

▽エンドロールのつづき

▽ストールンプリンセス:キーウの王女とルスラン

▽シンデレラ3つの願い

▽アラビアンナイト 三千年の願い

▽骨

▽オオカミの家

【メーサーロシュ・マールタ監督特集】

▽ドント・クライ プリティ・ガールズ!

▽アダプション/ある母と娘の記録

▽ナイン・マンス

▽マリとユリ

▽ふたりの女、ひとつの宿命

【ドキュメンタリーセレクション】

▽マイヤ・イソラ 旅から生まれるデザイン

▽港家小柳IN―TUNE

▽絶唱浪曲ストーリー

▽映画の朝ごはん

▽Yokosuka1953

▽東京夫婦善哉

▽ブリング・ミンヨー・バック!

【監督たちの現在(いま)】

▽はこぶね

▽浮かぶ

▽王国(あるいはその家について)

▽上飯田の話

▽あずきと雨

【まちと映画】

▽シン・仮面ライダー

【嗚呼、愛しきミュージシャン】

▽シーナ&ロケッツ 鮎川誠~ロックと家族の絆~

▽坂本龍一 PERFORMANCE IN NEW YORK :async

▽シェイン 世界が愛する厄介者のうた

▽ミッシェル・ガン・エレファント“THEE MOVIE”-LAST HEAVEN 031011-

▽BUCK-TICK/THE PARADE~35th anniversary~HIGH SIDE

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