新型コロナの感染状況把握へ下水調査 県環境保健研究センター

 

 岩手県環境保健研究センター(盛岡市)は、下水に含まれる新型コロナウイルスの遺伝子(RNA)濃度を調べる「下水サーベイランス」を始めた。県内で初めての試み。患者数は一部の医療機関による定点把握となっているが、これに補足して感染状況を把握できるよう活用を目指す。

 今月上旬から調査を開始した。盛岡周辺の下水処理を行う都南浄化センター(盛岡市)で週1回採水し、1リットル当たりのウイルスの遺伝子数をPCR検査で調べる。

 5類移行でコロナ患者数の全数把握が終わり、定点把握となった。下水のRNA濃度を調べると、無症状や軽症で検査を受けていない人を含めた感染状況の把握が期待できるという。

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