第78回国民スポーツ大会冬季大会スキー競技会「やまがた雪未来国スポ」第2日は22日、山形県最上町の赤倉温泉スキー場ほかで各競技が行われ、県勢はアルペンで大回転成年女子Aの横尾彩乃(よこおあやの)(日大)が24秒62の9位で惜しくも入賞を逃した。
同成年男子Aは深澤嵩晴(ふかさわこうせい)(明大)が24秒57で11位、大貫零旺(おおぬきれお)(日大)が29位、金子竣哉(かねこしゅんや)(宇都宮市消防局)が32位。ノルディック種目のクロスカントリーは成年男子Bの佐藤岳史(さとうたけし)(葛生義務教育校教)が40分8秒2で36位だった。
大会第3日は23日、同会場ほかでアルペン大回転少年女子などが行われる。
コース短縮で不完全燃焼 横尾
「悔しさしかないです」。アルペン大回転成年女子Aの横尾彩乃(よこおあやの)(日大)はまさかの9位。レース後はぼうぜんとゲレンデに視線を送った。昨年は同じ種別で7位。「今年は優勝」とステップアップを狙っていただけに、納得のいく結果ではなかった。
暖冬による雪不足の影響で、コースは約1キロから約400メートルへと大幅に短縮された。「作戦よりも、とにかく攻めるしかない」。この異例のショートコースを最短で駆け抜けることだけに集中した。
スタートは順調、トップスピードに達するのも早かった。ただ攻めの意識が裏目に出たか。終盤の急斜面に差しかかるポイントで、わずかに体勢を崩してタイムロス。普段のレースならカバーできる範囲だったが、「この短さでは一つのミスが命取りだった」と今大会の難しさを痛感した。
それでも番狂わせが多く起こる中、次回大会で滑走順15番以内になる第1シード権を獲得し、「最低限の仕事は果たせた」と安堵(あんど)の表情ものぞかせる。「やっと大学生活にも慣れてきたところ。もっと競技に集中して次こそ優勝」。伸び盛りの20歳は巻き返しを誓った。