下久保ダム(群馬・藤岡市)の貯水量低下 28年ぶり神流川で3月1日から取水制限

 群馬県藤岡市と埼玉県にまたがる「下久保ダム」の貯水量が低下しているとして、国土交通省高崎河川国道事務所などは22日、高崎市の同事務所で、水利使用者臨時会議を開き、3月1日から神流川で10%の取水制限を実施することを決めた。取水制限は1996年以来28年ぶり。同ダム管理所によると、2月の貯水量としては平成に入って以降最も少ないという。

 取水制限をかけるのは、藤岡市水道と同市中央地区の農業用水、国営神流川沿岸土地改良事業の三つの利水者。

 利根川ダム統合管理事務所の水源メータによると、22日午前0時時点の貯水量は4186万8千立方メートルで貯水率は35%。昨年7~12月の少雨による影響を受け、平年の5割にとどまる。

 気象庁の発表では、今後1カ月の降水量は平年よりも多い可能性があるが、下久保ダム流域は5月から農業用水の取水が本格化するため、ダムの貯水量の減少加速が予想される。

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