【中山記念/追い切り診断】高評価「A」は想定10人気以下 「このデキなら勝ち負けがあっても」

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■ボーンディスウェイ

【中間調整】2歳暮れのホープフルSで5着、3歳初戦の弥生賞ではアスクビクターモア、ドウデュースに続く0秒1差3着と早い段階から高い素質をアピールしていた。3歳秋以降は自己条件で走り、勝ち味に遅さはあったものの昨年12月の常総Sで条件クラスに別れを告げ、前走の中山金杯が古馬となっての重賞初挑戦。1角で自身が斜行し、若干スムーズさを欠いたものの前々で流れに乗り、4着に粘った。

その後、得意の中山中距離重賞である中山記念へ進むのは既定路線。短期放牧を挟んで1月30日に美浦へ戻り、2月1日に坂路15-15の初時計を出す。以降、ウッドと坂路を併用するいつも通りの調整が進み、ウッドでは先行、追走とパターンに変化を持たせ、この馬の高い操縦性と対応力に磨きを掛けている。1週前はまず坂路14-14で体をほぐしてから、ウッドで最内を突く3頭併せを敢行。6馬身以上先に行かせた2頭を楽に追い詰め、手応えで圧倒したままそれぞれに合わせて併入とした。

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【最終追い切り】レース当週は木幡巧騎手が騎乗し、ウッド単走。馬の前向きさを削がないよう速いラップを刻み、直線は外ラチ沿いへ誘導する。飛ばし気味だったとはとても思えないほどにいい手応えのまま、ラストは体をグンと沈めて加速した。単走を感じさせない気迫があったのもいい。

【見解】もとより稽古で目立つタイプではあるが、冬場がいい馬のようで気配は際立っている。前走・中山金杯時も力強い踏み込みが好印象だったが、今回はさらに力強さがアップし、気合い乗りも良化。チーク装着の効果で一時期の不振を脱した感があるし、このデキなら勝ち負けがあっても。

総合評価「A」

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著者プロフィール

西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。

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