子どもの心が心配 隣国から支援する日本人男性「ウクライナ忘れないで」パレスチナ情勢悪化後…関心の薄れ

ウクライナ支援です。ロシアの侵攻が始まって24日で2年。隣国・ポーランドから支援を続ける長野県千曲市出身の坂本龍太朗さんはパレスチナ情勢の悪化以降、関心の薄れを感じていて、「ウクライナを忘れないで」と呼びかけています。

坂本龍太朗さん:
「子どもたちは防空壕にいるか家の中にいるかで外で遊べないと。なわとびとか最近は大きな遊具とか、そういったものを運んでいる。ウクライナ、ポーランド(避難先の)子どもたち、共通して行っているケアは絵を描くこと。みんな戦争の絵を描く。戦車とかミサイルとか、燃えている家とか、心の中にあるものを絵に出すこと、ケアにつながると聞いている。絵の具、色鉛筆、キャンバスなど今、求められている」

ウクライナ支援の現状を語る坂本龍太朗さん。ポーランドで日本語学校の教頭を務めていますが、侵攻が始まってからは自宅に避難民を受け入れた他、寄付を募って、衣服、医療品、発電機など大量の物資をウクライナに送っています。

2023年はウクライナ西部から避難してきた4姉妹と一緒に来日。現状と支援の継続を訴えました。

この2年で独自に支援のネットワークを構築した坂本さんですが、気がかりなことがあります。それは関心の薄れです。

坂本龍太朗さん:
「わかりやすく言うと、支援の集まりがイスラエルのガザ侵攻後、一気に落ちている。今は支援と言ってもウクライナやガザではなく能登ということになる。依頼された支援、全てできる状況ではない。ウクライナの人々に優先順位をつけてもらい優先度の高いものを選ぶ。選ばなければならない支援に移行している」

戦闘が終わっても心のケアを含めウクライナの再生・復興には長い年月が必要と話し、息の長い支援を求めています。

坂本龍太朗さん:
「関心を向け続ける、忘れないでほしいというのが大きな希望。大人もPTSDを発症、孤児になる子どもたちも増えている。ものは作って直せるが心の面はさらに時間がかかる。太く短い支援ではなく細くても長い、寄り添い続ける支援が必要」

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