イスラエル首相、ガザの「戦後」計画提示 治安統制を継続

[エルサレム 23日 ロイター] - イスラエルのネタニヤフ首相は22日、パレスチナ自治区ガザでのイスラム組織ハマスとの戦闘終結後の「戦後」計画を戦時内閣に提示した。公式な計画を示したのは初めて。ロイター通信が23日、確認した。

パレスチナ人が国家の樹立を望んでいるイスラエルの占領地ヨルダン川西岸とガザ地区を含め、ヨルダン川以西の全領域の治安統制を続けることを提案した。また、ガザの復興は非武装化に懸かっているとした。

長期目標としては、パレスチナ国家の「一方的承認」を拒否。パレスチナとの和解は双方の直接交渉だけで達成されるとした。中期的に達成すべき目標としては、ガザの非武装化と脱過激化を挙げた。

イスラエルがガザ南部のエジプトとの境界に駐留し、エジプトや米国と協力してラファ検問所などで密輸を阻止することを提案。治安を維持しつつ、ガザでのハマスの支配に取って代わるために「テロリストの国家や団体に属さず、財政的な支援も受けていない」地元の代表と協働することを提案した。

国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の活動を終わらせ、別の国際支援機関に置き換えることも求めた。

パレスチナ自治政府のアッバス議長の報道官ナビル・アブルデイナ氏はロイターに対し、この計画は失敗するとの見解を示した。

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