清利(砺波工高)7位上野(富山一高)8位 国スポ・スキー少年女子大回転

少年女子大回転で入賞し、笑顔を並べる清利選手(左)と上野選手=山形県最上町の赤倉温泉スキー場

 第78回国民スポーツ大会冬季大会スキー競技会「やまがた雪未来国スポ」第3日は23日、山形県最上町の赤倉温泉スキー場などで行われ、富山勢はアルペン大回転の少年女子で清利葵乃(せいりきの)選手(砺波工高1年)が7位、上野香晴(こはる)選手(富山一高1年)が8位に入った。

  ●上野、チーム貢献に安ど

 大回転の上野選手は8位入賞が決まると「やったあ」とガッツポーズが出た。「ぎりぎりだけど入賞で県に貢献できた」。チーム富山の一員として粘り、安どの笑みがこぼれた。

 目指していたのは優勝だ。レースを振り返れば「イメージ通りに滑れなかった。まだ攻めていけた」と声は沈み、雪不足で大幅短縮されたコースで「(滑走は)一瞬だったけどダメなところが何回も出た」と反省ばかりが口をついた。

 課題と向き合う16歳は、25日からアジアのトップ選手が参加するFIS(国際スキー連盟)のファーイーストカップに臨む。県選手団の熱い応援を受け、「ナショナルチーム入り」へ決意を新たにしていた。

  ●清利、恩師の入賞が力に

 大回転の清利選手は苦手とするスタートダッシュで奮起し、7位に食い込んだ。入賞にも表情は曇りがちで「トップとの差がある。滑りを改善して上を目指す」と気を引き締めた。

 前日には砺波工高スキー部で指導を受ける先生から大きなパワーをもらった。成年男子Bで坂次大和顧問が4位に入り「すごくうれしかった。気持ちも上がった」。恩師の活躍を思い返すとたちまち声が弾んだ。

 師弟での入賞へ力がみなぎり、順位はライバルの上野選手を上回って県勢最高に。「優勝を狙っていたので悔しいけれど、全国大会では(上野)香晴に勝てたことがなかったからうれしい」と笑い、「来年は(上野と)2人で1、2位を取れるよう頑張りたい」と力を込めた。

 ▽成年男子A複合 (14)加藤大志(日大)タイム差9分55秒9(飛躍(14)29.8点、距離(14)32分44秒2)

 ▽成年男子B複合 (11)宮本信志(富山市消防局)タイム差6分0秒8(飛躍(12)49.7点、距離(12)17分52秒7)

 ▽成年男子C大回転

(12)水口雄太(南砺市役所)23秒92(20)安達郁朗(上平ク)24秒32(44)古川翔太(野村木材)25秒35

 ▽同5キロクラシカル

(11)藤田紘基(南砺平高教)15分25秒4(20)柳瀬有希(富山市土木事務所)16分7秒5

 ▽成年女子A5キロクラシカル (14)宮木真帆(日大)17分14秒0(15)宮﨑美樹(早大)17分30秒4(22)野原こより(専大)17分57秒6

 ▽成年女子B大回転

(21)米丘愛実(ゴールドウインロジテム)25秒69(27)飯田あゆみ(サロンエキュラ)26秒68

 ▽少年男子複合 (10)坂大芳輝(雄山高)タイム差4分54秒0(飛躍(15)49.8点、距離(6)30分26秒2)

 ▽少年女子大回転 (7)清利葵乃(砺波工高)24秒22(8)上野香晴(富山第一高)24秒26(17)上嶋梓紗(富山第一高)24秒95

 ▽同5キロクラシカル

(21)山﨑彩羽(南砺平高)17分17秒5(22)山本茉由子(南砺福野高)17分17秒7(28)大瀬千恵美(南砺平高)18分8秒9(40)三宅優衣(南砺平高)20分22秒5

大回転で滑走する上野選手
大回転で奮闘する清利選手

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