映像に字幕、クイズ台設置 常設展示3カ所刷新 福島県双葉町の東日本大震災・原子力災害伝承館

ダンプカーのゼッケンやプラカード(中央上)など、新たな展示を見学する来館者

 福島県双葉町の東日本大震災・原子力災害伝承館は23日、館内にある六つの常設展示のうち、3カ所の展示内容を更新した。

 聴覚障害がある人や外国からの来館者へのサービス向上のため、プロローグ映像に日本語と英語の字幕を付けた。長期化する原子力災害の影響を紹介するコーナーでは、除染に関する説明を充実させた。県内の除去土壌を運ぶダンプカーに取り付けるゼッケンやプラカードが新たに展示された。中間貯蔵施設の規模や除去土壌の県外最終処分に向けた動きを説明するパネルが並んでいる。

 「復興への挑戦」と題したコーナーでは、南相馬市の南相馬ロボット産業協議会が開発した災害対応ロボット「MISORA(ミソラ)」を展示している。福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想に関連した知識を学べるクイズ台も設置した。

 伝承館の後藤雅文副館長は「除去土壌の県外最終処分など日本全体の問題について考えてほしい」と話した。

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