「めちゃそっくり」石碑に刻まれた自身の姿に笑顔 北海道総体400メートルVの平川慧さん 日本一たたえコザ高に設置「五輪に出て活躍したい」

 沖縄県立コザ高校で20日、同校3年の陸上選手、平川慧(きら)さんの「高校日本一」をたたえる石碑の除幕式があった。平川さんは昨年8月にあった全国高校総合体育大会「北海道総体」の陸上男子400メートルで、自らが持つ県高校記録を0秒42更新する46秒63で県勢で初めて優勝した。同校はスポーツ、文化とも日本一の記録がこれまでなく、石碑の設置は創立以来78年間で初めて。平川さんの親類や陸上部仲間など約60人が除幕式に参加した。(中部報道部・平島夏実)

 平川さんは昨年10月の国民体育大会「燃ゆる感動かごしま国体」の陸上少年男子A300メートルでも優勝を飾った。

 2年時に出場した陸上JOCジュニアオリンピックカップ第16回大会では、U18男子300メートルで、32秒85の日本高校新記録をたたき出した。

 除幕式で竹西正好教頭から「主役の慧さんです!」と促された平川さん。「こういう成績を残せたんだという実感で終わらせず、五輪に出場して世界で活躍したい。4月からは都内の大学で高いレベルの練習ができるので、進化した姿を見せたい」と抱負を語った。

 石碑に刻まれた自身の姿に「めちゃそっくり」と笑顔。県高校新記録を達成した時の写真が基になっているという。

 父方の祖父の平川善喜さん(83)は「こういう孫んちゃーが生まれてきて最高に喜んでる。忍耐力が自分と似ているかも分からん」。母方の祖父の新垣盛範さん(75)は3日前が誕生日で「この記念碑がプレゼントだね」とほほ笑んだ。

 上江洲隆校長は「コザプライドを忘れずに充実した高校生活を送ろう」と在校生に呼びかけた。

 建立の費用は、卒業らでつくる同窓会(宮里好一会長)に保護者や教員らが加わった「橘後援会」(野原朝國会長)が寄付した。

© 株式会社沖縄タイムス社