オフのバラエティ出演で知名度アップの阿部翔太。ブルペン支える右腕の目標は「個人的には50試合投げたいのと…」【オリ熱スタイル'24】

昨年のオフに『ジョブチューン』や『ジャンクSPORTS』など地上波のバラエティ番組に出演した阿部翔太。持ち前の明るいキャラクターで面白キャラが受けまくり、オリックスファンだけでなく、他球団のファンからも支持を得ている。

宮崎・清武総合運動公園で行なわれている春季キャンプでは、アニキと慕う近藤大亮(巨人に移籍)から受け継いだ新しい背番号「20」に袖を通した阿部がブルペンで腕を振っていた。実戦に入るまでは「50%ぐらい」で体づくりをしているそうだが「ぼちぼち実戦も入ってくると思うんで。バッターに向けていろいろ試してボールも投げますし、良かったら反応も見て。いい形でシーズンを迎えられたらなと思います」と2年連続で40試合以上登板している右腕は、今年も1年間通して一軍のブルペンを守る気持ちを持ってキャンプでの練習に励んでいる。細かい部分は「そこは実戦で投げてみて、まだまだ課題も出ると思うので、実戦で投げてみてから考えます」と特に焦る様子はない。

その理由についてブルペンでは「真っ直ぐ力強い球を投げ込んで、変化球はコントロールを意識して投げてます。出来る限りバランスよくというのを心がけている」そうで「昨年とか一昨年は実戦の最初から投げてたと思うんで、そこに比べるとちょっとスローなのかなとは思うんです。 その分、自分のタイミングというか、自分のこのリズムで今ここまでできてるかなと思いますね」と今年は例年より遅めながらも、自分のペースで焦ることなく調整が出来ているという。プロ4年目とあって、自分自身の調整法をしっかり掴んで来たようだ。

今年の目標は「個人的には50試合投げたいっていうのと、チームはやっぱり日本シリーズで負けて、昨年終わってしまってるんで、しっかり勝ち切って終わりたい」と明確に持っているのも心強いところ。阿部自身は毎年「進化」も掲げているだけに、新しい一面にも期待したい。
新しい一面といえば阿部の代名詞でもある「ガッツしか勝たん!」に代わる円陣の掛け声として『ジョブチューン』で「ヤングコーン!」が採用された。報道陣の前で披露した時の反応はイマイチだったが「いや、あのジョブチューンで(ネプチューンの)ホリケンさんが考えてくれたんで。それで『グッズ出るまでしっかりやってくれよ』って言われたんですけど、全然使い道ない(笑)。あんまり自分からやることないので。やらされてやるタイプ」とこれには苦笑いを浮かべていた。
改めて背番号「20」をつけた事に関しては「意外と似合ってるって言われるんですけど。やっぱ『20』っていうのは良い番号なんで、そこに恥じないような結果を出さないといけないなっていう風には思ってます」と進化する過程で巡って来た番号をつけたことで、責任感も増したという。“投げる闘争心”と言われた近藤の気持ちを継承しつつ、阿部は自分自身で背番号「20」の歴史を築いていく。

文⚫︎THE DIGEST取材班(D's Style)
写真⚫︎野口航志(D's Style)

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