【中山記念/騎手データ】“連対率63%”単複回収値150オーバー 伏兵もバンバン連対圏へ導く名手は?

中山記念の騎手データ

2月25日は中山競馬場で2回中山競馬の開幕週を彩る伝統のGII戦・中山記念(GII、芝1800m)が開催されます。

近年はドバイミーティングの実質的な前哨戦として利用されることが多く、メンバーの揃いやすい重賞ですが、今年は一昨年と昨年の皐月賞馬が参戦し、さらに昨年の毎日王冠でGI馬の追い上げを凌いだエルトンバローズも参戦。例年通りの好メンバーです。

今回は2000年以降の過去データを基に、気になる騎手データを見ていきましょう。

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■菅原明良騎手に一発の可能性

今年の中山記念に騎乗する騎手の中で、集計期間内に騎乗経験があるのは12騎手。

中山記念は騎手の乗れている・乗れていないがはっきりしている重賞で、連対率に大きな差が見られますね。

着順と人気のバランスがイマイチな騎手が少ないことから、今回は連対率を重視しまず3騎手をピックアップ。

初めにご紹介するのが連対率100%の菅原明良騎手。

同騎手は騎乗機会が僅か2回ながら2022年のカラテ(4番人気2着)、23年のラーグルフ(8番人気2着)と2年連続で連対中。

また、中山芝1800mの重賞では上記2頭も含めて人気不問で【0.3.0.4】の連対率42.9%。22年の中山牝馬Sでは12番人気のアブレイズを2着に導けていて、中山芝1800m重賞では人一倍怖い騎手と言えますね。

そんな同騎手が跨るのが前日16時時点で16番人気の超大穴馬ホウオウリアリティ(牡6、美浦・高木登厩舎)。

15番人気という字面を見てしまうとついつい腰が引けてしまうものの、菅原明良騎手が騎乗する以上は激走に期待できることでしょう。押さえてみてください。

■中山記念男の一人目は横山典弘騎手

続いて集計期間内最多となる4勝を誇り連対率は50%の大ベテラン・横山典弘騎手のデータを見ていきます。

同騎手は2007年のエアシェイディ(3番人気2着)、08年のカンパニー(2番人気1着)、09年のカンパニー(1番人気1着)、14年のジャスタウェイ(2番人気1着)、17年のサクラアンプルール(8番人気2着)、18年のアエロリット(5番人気2着)、20年のダノンキングリー(1番人気1着)で7度の連対があります。

素の数値自体が優秀ですが、注目ファクターは「当日の人気」で「当日8番人気以内」なら【4.3.0.4】の連対率63.6%。連対率がさらに上昇し、回収値は単勝150、複勝184をマークします。

なお、同騎手が今年の中山記念で騎乗予定なのが前日16時時点9番人気のマテンロウスカイ(セ5、栗東・松永幹夫厩舎)。

当日の人気次第な面はありますが、当日8番人気以内をキープできるようなら『堅軸』扱いしてみてください。

■中山記念男の二人目はM.デムーロ騎手

さらにM.デムーロ騎手のデータを見ていきます。

同騎手は2006年のダイワメジャー(1番人気2着)、11年のヴィクトワールピサ(1番人気1着)、16年のドゥラメンテ(1番人気1着)、17年のネオリアリズム(3番人気1着)、20年のラッキーライラック(2番人気2着)などのように人気馬に跨った際は着実に結果を残してきました。

注目ファクターは「当日の人気」で「当日3番人気以内」なら【3.2.0.1】の勝率50%、連対率83.3%。人気のM.デムーロ騎手は素直に買いです。

一方4番人気以下では【0.0.0.4】で、人気馬に騎乗してこそ輝く騎手と言えます。

そんなM.デムーロ騎手が跨るのが前日16時点10番人気のエエヤン(牡4、美浦・伊藤大士厩舎)。

この人気のままでは「データ的にもええやん」とまでは言えませんが、中山記念の勝たせ方を知る騎手が騎乗するのは魅力です。少額押さえるのがいいかもしれません。

■1番人気の西村淳也騎手とエルトンバローズは?

最後に抜けた1番人気に推されそうなエルトンバローズ(牡4、栗東・杉山晴紀厩舎)に跨る西村淳也騎手のデータを見ていきましょう。

同騎手は中山記念の過去騎乗機会が1度だけで、この結果だけでは巧拙を判断できません。

そこで集計対象を2000年以降の中山芝1800m戦に広げるとその結果は【1.0.1.7】で連対率は11.1%です。

1番人気に騎乗が1度もなかったことを考慮する必要はありますが、2-3番人気では【1.0.1.2】の連対率25%で、平均着順は3.5、平均人気は2.8。この舞台が大得意とまでは判断できませんね。

1番人気ならあっさりの可能性は考えられますが、データ上は頭より2着、3着をイメージした方がいいかもしれません。

以上、中山記念の気になる騎手データでした。データ注目騎手は菅原明良騎手と横山典弘騎手です。人気以上の大激走に期待です。

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著者プロフィール

伊藤大輔(いとうだいすけ)●「UMAJIN.net」編集部
秋田県生まれ。スポーツ関連書籍出版社、競馬専門紙の勤務を経て、現在はUMAJIN .netでライティング、競馬データ解析等を担当。『SPREAD』では主観的要素の強い「馬体解析」と客観的なデータの蓄積である「騎手データ」から、注目すべき馬と騎手を取り上げていく。

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