地域の救急医療体制、将来は? 福島県郡山市で新たな救急医療システムの整備「考える会」

あいさつする土屋会長

 福島県郡山地方の医療機関や消防、自治体の関係者でつくる「市救急医療体制の将来を考える会」は15日、市保健所で開かれた。救急搬送者の増加や医療従事者不足などの課題解決に向け、新たな救急医療システムの整備を考えていく。

 考える会は2019(令和元)年10月に発足したが、台風19号や新型コロナウイルスの影響で活動を中断していた。

 郡山地方(県中医療圏)は救急搬送件数と高齢者の占める割合が急速に増えているほか、周辺の医療圏からも患者を受け入れている。市内には公的医療機関が少なく、民間病院への負担が増加している。

 考える会はこうした現状を踏まえ、2次、3次病院の連携、働き方改革への対応、救急医療のDX(デジタル変革)化などを協議する。

 この日の会合には約20人が出席。土屋繁之郡山医師会長が「医療従事者にとって厳しい状況が続く。力を合わせ、地元住民の救急医療を守るしかない」とあいさつした。会員は課題を共有して意見を交わした。

(郡山版)

© 株式会社福島民報社