渋野日向子「こういうゴルフをやりたくないと…」 不調のショットをカバーできず

「66」の翌日に「76」と苦しんだ(撮影/村上航)

◇米国女子◇ホンダ LPGAタイランド 3日目(24日)◇サイアムCC オールドコース(タイ)◇ 6576 yd(パー72)

出だし1番(パー5)、渋野日向子の3打目は手に残る感触と裏腹に約1mのチャンスについた。しかし、外した。「ちょっとスライスで、若干引っ掛けた感じ。1番で決めきれなかったのが、きょうの流れにつながったのかな」。2バーディ、6ボギーの「76」で17位から61位に後退した1日の始まりを悔やんだ。

スイングのズレはショットのミスに(撮影/村上航)

1Wショットを左フェアウェイバンカーに入れた2番でボギーが先行した。5番はアプローチのミスでスコアを落とし、2打目をグリーン左に外した6番もボギー。7番(パー5)でグリーン奥から3mに寄せて初バーディを決め、12番(パー3)も取り返したが、14番からの4ホールで3ボギーを重ねた。

手元が体から離れ、トップでクラブが寝てしまうスイングから、手元を近くに、クラブを縦にする動きを実践しようとしている。2日目までよりバックスイングのズレを「メチャクチャ感じながら」プレーしていた。スコアを戻そうとすればするほど、腕が力む悪循環。パーオン率は44.44%(8/18)となり、「やりたいことをやり切れなかった」と言った。

ショートゲームで耐えられなかった(撮影/村上航)

ただ、改良過程のショットのミスより、ほかのプレーでカバーできなかったことが悔しい。「アプローチも“チャクったり”とか、パターも全然距離感が合わないとか、グリーン周りもミスしちゃってる。もったいなかったです」。左手親指の痛みに悩まされた昨季、患部の状態が上向いてから苦しんだ時もそうだった。

「こういう内容のゴルフを今年はやりたくないと思っていたので。絶対、(悪い流れを)止めることはできるはずだから。ショットが悪いだけだったら、グリーン周りで頑張ればいい。それができなくて、だんだん落ちて…っていうのが去年の悪いところ。それを初戦からやってしまったことがショック」

下を向かずに最終日へ(撮影/村上航)

課題は明確で、最終日も必死にやるだけ。「しっかり自分がやるべきことを、ひとつでもできるように。あした頑張ります」。下を向かず、今季初戦を戦い抜く。(タイ・チョンブリ/亀山泰宏)

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