【奈良県】“日本の始まり”といわれる地「橿原市」癒し&パワースポットを巡る旅

2023橿原市観光親善大使「さらら姫」を務める奥本嵯由美さん(左)と本多里穂さん(右)

(全画像)「橿原市」の癒し&パワースポットを巡る旅

日本の歴史と文化の発祥の地とされている奈良県橿原(かしはら)市は、江戸時代の町並みと風情が残る、重要伝統的建造物群保存地区などの歴史的建造物の多い街です。

そんな橿原市の知られざる魅力が詰まったスポットを巡りました。

【奈良県】“日本の始まり”といわれる地「橿原市」の癒し&パワースポットを巡る旅

神々が集まるパワースポット『橿原神宮』

「橿原神宮」

日本最古の正史ともされる『日本書紀』において、日本建国の地と記された橿原に鎮座する〈橿原神宮〉は、第一代天皇の神武天皇と皇后が祀られています。

広々とした境内は清らかな空気に包まれ、身も心も浄化されるパワースポットといわれています。

凛とした空気が漂う「橿原神宮」鳥居前

約10mの高さがある第一鳥居をくぐるり、南神門へと続く約300mの表参道の両脇には橿の木をはじめとする鎮守の杜が広がります。

門をくぐると、雄大な畝傍山を背景に外拝殿が見えてきます。

外拝殿は両脇に長い廻廊を連ねた入り母屋造りの建物が荘厳。

外拝殿の大きな絵馬の前で写真を撮ると開運の御利益があるといわれている

外拝殿には巨大な大絵馬が飾られています。

その大きさはなんと高さ4.5m、幅5.4m!畳14枚分にものぼります。

11月末になると大絵馬の絵が翌年の干支にかわることが恒例となり、大絵馬の前で写真を撮ると運気が開かれるといわれているインパクト抜群の人気のフォトスポットです。

御肌守は御祭神の御神徳である開運延寿のお守り

【橿原神宮】
◼︎奈良県橿原市久米町934
◼︎0744-22-3271

グルメに雑貨店などフォトジェニックな今井町散歩

“スパイスおじさん”こと端壮薬品の5代目、中村 廉之也さん

現在も町に残る江戸時代の町家が大切に保存されている「今井町」をお散歩。

ノスタルジックな町並みで出会った素敵なスポットをまとめました。

端壮薬品工業株式会社「おにみみコーラ」

今井町の伝統薬『おにみみ』を製造する薬剤師のご夫婦がスパイスの力で健康をもたらす飲料として「おにみみコーラ」を製造しています。

クラフトコーラクッキング体験も楽しめ、その時の体調や気分に合うレシピを選んで作れます。

着物の袖を持ってくれる優しい中村さん

体験中は“スパイスおじさん”こと端壮薬品の5代目、中村 廉之也さんによる紙芝居などユニークなパフォーマンスも披露。

レシピを知ることもできるが、購入して帰ることもできる

出来上がったコーラシロップは、炭酸で割ってその場でいただくことができます。

作りたてのコーラはスパイスの香りが高く、レモンの爽やかな酸味がクセになる!

しばらくすると、スパイスの効果なのか、身体がじわじわと温かくなる感じがしてきます。コーラは昔薬だったという説もあるそうなので、風邪予防になるかも。

おにみみコーラを飲みながら、中村さんのパフォーマンスを見て笑えばウィルスも吹き飛ぶこと間違いなし。

【端壮薬品工業株式会社】
◼︎奈良県橿原市今井町4-5-10
◼︎0744-237-700

cafe たまゆら

ハンドメイド雑貨の〈幸多箱〉の看板がある入り口を入ると〈たまゆら〉が見えてくる

江戸時代の街並みを残している今井町の一角、ハンドメイド雑貨の「幸多箱」の奥に隠れ家のように佇む〈cafe たまゆら〉へ。

真っ白なファサードがまるで地中海のような雰囲気。

奥に進むと〈cafe たまゆら〉がある

こじんまりとした店内では、野菜ソムリエの資格を持つスタッフが地域農家から仕入れた旬の野菜を取り入れたランチが楽しめます。

「たまゆらプレート」(1,400円)

メニューは「たまゆらプレート」や「ヴィーガンプレート」2種類の他に、旬のフルーツを使用したスイーツなども味わえます。

「ヴィーガンプレート」(1,400円)

古い街並みの中に突然現れた異空間は、ここが奈良だということを一瞬忘れてしまいそうなほどゆっくりとした時間が過ごせます。

季節のフルーツを使用したスイーツも絶品なのでぜひ味わって!

【cafe たまゆら】
◼︎奈良県橿原市今井町4-3-22
◼︎0744-29-7077

笑夢空 em.sky

古道具や手作り雑貨も販売しているカフェ〈笑夢空 em.sky〉

江戸時代に建てられた町家を改修した〈笑夢空 em.sky〉は、淹れたてのコーヒーと手作りのおやつを味わいながら町家時間をほっこりした気分で過ごせるお店です。

看板犬の空ちゃん。ちょっと怖がりだけどすぐ懐くおとなしい子

店内には日本のガラス食器を中心とした古道具や手作りの雑貨が並び、小上がりでは看板犬の空ちゃんが歓迎してくれます。

空ちゃんと一緒にお茶が楽しめる

カフェのテーブルに腰をかけると空ちゃんがそばに来てくれ、お相手してくれました(笑)

格子から覗く町屋はまるで江戸時代のよう。淹れたてのコーヒーを味わいながらタイムスリップした気分が味わえました。

町屋の雰囲気をゆっくり堪能したい場合は、隠れ家的な〈笑夢空 em.sky〉がおすすめです。

【笑夢空 em.sky】
◼︎橿原市今井町4-5-15

うのまち珈琲店 奈良店

〈うのまち珈琲店 奈良店〉

SNSでクリームソーダなどが話題になっていた〈うのまち珈琲店 奈良店〉は、岡山県の宇野町で誕生したカフェの2号店です。

〈うのまち珈琲店 奈良店〉の店内

古民家をリノベーションした店内には、大きな本棚がありズラリと書籍が並んでいます。

「ドリアセット」(1,300円)

食事メニューは、「トーストセット」のほかに、「本日のドリア」や「本日のカレー」などのお食事セット(サラダ、ドリンク付き)も提供。

「クリームソーダ」(800円)

同店はSNSでクリームソーダが話題になりましたが、「クリームブリュレの季節のパフェ」(1,100円)も人気メニュー。

「クリームブリュレの季節のパフェ」(1,100円)

取材時は「ゴールデンキウイ」が味わえました。パリッとしたキャラメリーゼと、トロトロしたクリームブリュレ、そしてキウイやパインの甘酸っぱさがたまらない一品。

冬から春にかけては苺のパフェなども登場します。

【うのまち珈琲店 奈良店】
◼︎奈良県橿原市今井町4-3-6
◼︎0744-41-6645

地元食材を使用した料理がいただける〈農家のオーベルジュ こもれび〉

〈農家のオーベルジュ こもれび〉

風情ある古民家の〈農家のオーベルジュ こもれび〉は、奈良県産無農薬の旬のお野菜を中心に使ったヘルシーで優しい料理が味わえるオーベルジュです。

「飛鳥鍋」1名 3,500円〜(要予約 ※1組2名より)

レストランには、蔵の個室や座敷席もあり、ディナータイムには奈良県の郷土料理「飛鳥鍋」が味わえます(要予約)。

一般的には鶏肉だそうだが、同店では豚肉で味わえた

「飛鳥鍋」の起源は、飛鳥時代に唐から奈良へやってきた使者が練乳に似た乳製品を伝え、孝徳天皇へ献上したことが日本における牛乳飲用のはじまりとなり、のちに牛乳を使って肉や野菜を煮込んで食べられていたといいます。

昭和初期に頃に庶民の中でも広がり、地元の産品である牛乳を使った「飛鳥鍋」として食され、現代では牛乳の代わりに豆乳を使用した「大和鍋」という食べ方も誕生したそう。

食後のデザートもかわいい!

シメの雑炊に、チーズを入れて食べるなど、日本の乳製品の始まりをたっぷりと味える素敵なオーベルジュです。

お店と併設している蔵にも泊まることができるので、詳細は公式サイトでチェックしてみてくださいね。

【農家のオーベルジュこもれび】
◼︎奈良県橿原市今井町4-10-6
◼︎0744-48-0458

絶景スカイスパで旅の疲れを癒したい!〈カンデオホテルズ〉

ラテン語で“光り輝く”という意味の「カンデオ」が由来となった〈カンデオホテルズ〉は、近鉄・大和八木駅から徒歩約3分の場所に位置しています。

奈良県で一番の高さを誇る高層ビルとしても知られているのですが、同じ建物内に橿原市役所分庁舎が入っている複合施設でもあります。

町が一望できる優雅なロビー

そんな珍しいホテルのロビーの窓からは、遮るものもなく奈良の町並みや大和三山が一望できます。

コンパクトだけど機能的。窓側のソファに腰掛けながら橿原の町を眺められる

木目や伝統色を基調とした和モダンのインテリアが落ち着くゲストルーム。

数々の有名ホテルでも採用されている〈シモンズ社〉のベッドを設置。

ゆったり広々と手足を伸ばして眠れば旅の疲れも吹き飛びます。

館内最上階には、「スカイスパ」があり、広々とした大入浴場から奈良の町並みを一望できます。

女性露天風呂

内風呂の他に、展望露天風呂や2種類のサウナも完備。

移ろい行く景色を眺めながら、極上のととのいを堪能できます。

朝食の評判がなかなか高いホテルなだけあってメニューが充実

朝食は季節折々の素材を使った豊富なメニューから、好きなものが選べるビュッフェスタイル。

地元の野菜を中心に、郷土料理などを織り交ぜた和食や洋食の定番メニューなどが並びます。

周りに高い建物がないので周辺が一望できる

窓際の席に座り、朝の町を眺めながらの朝食タイム。

栄養満点な朝食で英気を養ったあとは、ゆっくりコーヒーを飲んでからチェックアウト。爽やかな気分で旅立てます。

【カンデオホテルズ 奈良橿原】
◼︎奈良県橿原市内膳町1-1-50
◼︎0744-21-8700

SNSでも話題になったコスモス畑はココ!〈藤原宮跡〉

特別史跡「藤原宮跡」

〈藤原宮跡〉(ふじわらきゅうせき)は、藤原京の中心施設である藤原宮のあった場所です。

現在は柱の跡しか残っていませんが、毎年季節の花々を植栽。秋ゾーンには約3万平方メートルの広大な敷地に、6種類約300万本のコスモスが咲き誇ります。

2023橿原市観光親善大使「さらら姫」を務める光畑 瑠夏さん(左)、奥本 嵯由美さん(右)

また、〈藤原宮跡〉は大和三山の眺望スポット。

山並みを背景に悠久の風に吹かれる美しい花々と共に思い出の1枚を撮ってみては?

あたり一面コスモスが咲いている

見ごろは10月上旬~10月下旬と本年(2023年)は終了しましたが、3月下旬〜4月の下旬は桜と菜の花、7月下旬~8月中旬は蓮の花が咲き、コスモスとはまた違った風景が楽しめます。

【藤原宮跡 観光情報】
◼︎奈良県橿原市高殿町ほか
◼︎0744-21-1114(世界遺産登録推進課)

4,000種類以上のバラをはじめ四季折々の花が楽しめる〈おふさ観音〉

おふさ観音入り口

通称〈おふさ観音〉と呼ばれているこのお寺は、〈高野山真言宗別格本山観音寺〉が正式名称。

江戸時代に地元の娘「おふさ」さんが、この地で観音様を奉ったことがお寺の始まりといわれています。

境内のあらゆる場所に提灯がぶら下げられている

訪れる人たちをたくさんの花々で癒したいという思いで育てた4,000種類以上のバラをはじめとする、四季折々の花々のほかに、風鈴や提灯などといったイベントが行われています。

ご利益は無病息災、商売繁盛。

かわいい提灯が飾られた道を散策

回遊式の日本庭園「円空庭」は、四季折々に彩りを変えて訪れる日人々の目と心を癒してくれます。

また、色とりどりの鯉が泳ぐ「鯉の池」や、観音様の化身といわれている亀がいる「亀の池」なども鑑賞できます。

そのほかに、境内にあるの茶房「おふさ」では、大正4年に建てられた御殿造りの建物で、「ハーブカレー」(900円)や「名物!おふさうどん」(900円)などの軽食をはじめ、温かい「ぜんざい」やドリンクが頂けます。

【おふさ観音】
◼︎奈良県橿原市小房町6-22
◼︎0744-22-2212

奈良の地酒〈喜多酒造〉で酒蔵見学

享保三年(1718年)に大和三山に囲まれた奈良橿原の地に創業した〈喜多酒造〉は、店頭の酒造製法を守り美味しいお酒作りにこだわっています。

試飲も体験できる

代表銘柄は、水酛(自然乳酸菌による伝統的技法)で醸した純米酒の「御代菊」のほかに、代々の橿原神宮宮司が揮毫(きごう)している「大吟醸 白檮」(兵庫県産山田錦40%精米)や純米吟醸でアルコール度数20度「利兵衞」などもあり。

大吟醸 白檮(はくじゅ)

2023年11月~2024年3月までの蔵見学の新募集は休止していますが、試飲を希望する場合は店頭でお願いでき、2〜3種類のお酒を試飲できます(試飲のみは不可)。

【喜多酒造】
◼︎奈良県橿原市御坊町八番地
◼︎0744-22-2419

ユニークな形のピザ造り体験が面白すぎる!〈グッドモーニング坊城〉

古民家を利用した〈グッドモーニング坊城〉は、モーニングと茶粥が食べられるカフェ兼ゲストハウスです。

店内には大きなピザ窯があり、地元の野菜を使ったピザ造り体験が楽しめます。

好みの具材でオンリーワンのピザを作ろう!

ピザの形は橿原市にある「鳥屋ミサンザイ古墳(宣化天皇陵)」を模した古墳型なんです!(笑)

用意した生地に地元の野菜など好きな具をのせ、真ん中あたりに小さな「土器」を忍ばせたら、ほうれん草を練り込んだピザ生地でカルツォーネのように包んで焼きます。

トマトソースをかけたらピザ生地で包んでカルツォーネ風になった

プロ仕様の本格的なピザ窯に入れるところも体験できます。

あっという間に焼き上がるくらい高温なので気をつけて〜!

本格的なピザ窯に入れる

店主にコツを伺いながら、ピザに均等に熱が伝わるようにピザピール(長いヘラのようなもの)を動かします。

焦げないように慎重に〜〜!!

ピザの焼き上がり

プクっと膨れていい香りが漂ってきたら出来上がり!

ちょっと焦げてるくらいが香ばしくて美味しいので、失敗しても大丈夫(笑)

自分で作ったピザは、驚くほど美味しかった!

焼き上がったらお皿にのせて、ナイフでカット!

たっぷりのせた野菜とチーズが溢れんばかりに飛び出してきます。

ワイワイ賑やかにみんなで作って味わえば良い旅の思い出になること間違いなし!

〈グッドモーニング坊城〉の「バンビの食パン」(400円)もお土産におすすめ

ピザ焼き体験の料金は15時から1人2,000円(要予約)。

また、ピザのテイクアウトなども可。

【グッドモーニング坊城】
◼︎奈良県橿原市東坊城町839-1
◼︎0744-22-7338

賞味期限は当日中!作りたての味が自慢の〈だんご庄〉

創業明治11年の「だんご庄」

明治11年春、初代庄五郎氏によって旧高野初瀬街道の茶店として誕生した〈だんご庄〉は、手土産として地元の人たちから長く愛されています。

おだんごの材料は、上質の新米を昔ながらの唐臼でついた米粉と煎りたてのきな粉を使用。

だんご作りは手作業で行われている

初代があみだした特製の蜜で味付けをし、製造過程のすべてを手作業で行われています。

出来立てにこだわっているため通販などは行わず、賞味期限も当日限り。

付属のきな粉をさらにかけていただく

店舗は坊城本店と八木店の2店舗のみ。

奈良県上級者っぽいお土産はもらった人もきっと喜ぶはず。

【だんご庄 八木店】
◼︎奈良県橿原市内膳町近鉄八木駅前
◼︎0744-25-2922

女子旅にピッタリ“日本の始まりの地”といわれている「橿原」へ!

2023橿原市観光親善大使「さらら姫」を務める奥本 嵯由美さん(左)と本多 里穂さん(右)

今回は「橿原市」の女子旅にピッタリな街を巡りました。

女子旅は「京都」というイメージが強いですが、最近ジワジワと奈良県が人気になってきているそう。

特に橿原市は史跡や遺跡巡りの他にも、おしゃれなカフェなどのグルメスポットなどがSNSでも話題になっています。

観光地の喧騒から離れ、ゆったりとした町巡りをするなら「橿原市」がおすすめですよ〜!

(mimot.(ミモット)/ 牡丹餅 あんこ)

© ぴあ朝日ネクストスコープ株式会社