ホイルンドら不在の低調ユナイテッドの連勝ストップ…フルアムがナイジェリア代表コンビ活躍で鬼門攻略【プレミアリーグ】

[写真:Getty Images]

プレミアリーグ第26節、マンチェスター・ユナイテッドvsフルアムが24日にオールド・トラッフォードで行われ、アウェイのフルアムが1-2で勝利した。

今季初の4連勝でトップ4争いに踏みとどまった6位のユナイテッドは、12位のフルアムとのホームゲームで5連勝を狙った。前節のルートン戦をホイルンドのリーグ6試合連続ゴールを含む2ゴールの活躍によって2-1で競り勝った赤い悪魔。

ただ、今回のホームゲームに向けては長期離脱が決定したショーに加え、絶好調のホイルンドの負傷離脱という厳しい報せが届いた。テン・ハグ監督はこのフルアム戦でショーとホイルンドの代役にリンデロフとトップチーム初先発のフォーソンを起用。1トップにラッシュフォードを据えた。

ホームながら全体的に重さが目立つユナイテッドに対して、アウェイのフルアムが優勢に試合を進めていく。開始4分にアンドレアス・ペレイラが最初の枠内シュートを放つと、以降も相手陣内でのプレーを続ける。

18分には中央突破からペナルティアーク付近まで持ち込んだイウォビに決定機が訪れるが、シュートは枠の左に外れる。さらに、21分には右CKの場面でムニスのヘディングシュートをGKオナナが前にはじいたところにルキッチが詰めるが、押し込むことができない。

一方、幾度かカウンターからチャンスの糸口を見いだそうとするものの、流れの中では決定機に持ち込めないユナイテッド。26分にはセットプレーから相手のクリアミスも重なって混戦を作ると、ガルナチョ、マグワイアとボックス内で続けてシュートを放つが、相手DFの見事なゴールカバーなどに阻まれる。

前半半ばを過ぎると、オープンな展開のなかで両者に続けて決定機が生まれる。30分過ぎにはダロトとムニスがいずれもポストを掠める決定的なシュートを打ち合うと、39分にはアンドレアス・ペレイラ、41分にガルナチョといずれもボックス手前でのカットインからの右足のコントロールシュートでゴールに迫ったが、ここは両守護神のビッグセーブに阻まれた。

フルアムやや優勢もユナイテッドも盛り返し、ほぼイーブンの形で折り返した試合。後半は再びアウェイチームが良い入りを見せると、ユナイテッドにアクシデントが発生。空中戦の競り合いで頭部を負傷したカゼミロのプレー続行が不可能となり、53分にマクトミネイを投入。さらに、フォーソンを同じタイミングで下げてエリクセンを投入し、ブルーノ・フェルナンデスを右ウイング、マクトミネイをトップ下に置いた。

この交代で流れを好転させたいユナイテッドだったが、以降もフルアムぺースは変わらず。そして、65分にはアンドレアス・ペレイラの右CKにニアで反応したバッシーがボレーシュート。これは味方のカスターニュにブロックされる形となったが、バッシーはこぼれ球を利き足とは逆の強烈な右足シュートで突き刺した。

守勢で耐え切れずに先制を許したユナイテッドは以降も低調なパフォーマンスに終始。ボールを握って相手陣内深くに侵攻する場面があっても、その先のアイデア、精度がない。80分にはメイヌーを諦めてアマドを投入した。

ここからパワープレー気味に攻めると、これが土壇場での同点ゴールをもたらす。89分、前線に上がっていたマグワイアの右クロスを回収したB・フェルナンデスがボックス手前左から右足シュート。これをGKレノがはじくと、ゴール右でこぼれに反応したマグワイアが左足ボレーで叩き込んだ。

このゴールで一気に逆転まで持ち込もうと、一気呵成の攻めを見せるユナイテッド。その中でB・フェルナンデスの連続のミドルシュートやリンデロフのヘディングシュートとゴールを匂わせる攻撃を見せる。

だが、試合全体で勝ち点3に相応しいパフォーマンスを見せていたフルアムが、最後の最後に突き放した。97分、ハーフウェイライン付近で仕掛けたアダマ・トラオレがマグワイアを抜き去って一気に局面を打開。中央のムニスを経由したボールがボックス左のイウォビに渡ると、ここまで幾つかのチャンスを逸していたナイジェリア代表MFがDFに囲まれながらもニア下へ見事な右足シュートを突き刺した。

そして、ナイジェリア代表コンビの2ゴールによってフルアムが鬼門オールド・トラッフォードを攻略に成功した。一方、ホイルンドらの不在が響いたユナイテッドはリーグ連勝が「4」でストップした。

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